2003年の夏

2003年7〜9月にプレイしたゲームの備忘録です。
今年は8月が雨の冷夏で9月の方が暑かったりしました。

ドラコン
新版で初めてのプレイ。旧版を手放してしまったので確認できませんが、ほとんど変わっていないのではないかと思います。例によって勝利条件のコイン数を減らしてプレイしました。最後は勝者の勝ちパターンをどうしても崩せないことを読みきって合意終了。トム・ジョリーのダンジョン系ゲームの中でもロジカルなパズルという感覚が一番強いゲームだと思います。

プログラマーの悪夢
少々曖昧なところのある小品ですがトリッキーな味わいと手軽さが良くて登場。
強力なプログラムカード同士は互いを敵視しながらも、まずどれを互いに抹消しに行くかに悩む展開。でもそうこうしている内に手持ちのチップが心細くなる方が先立ったりして、取らぬ狸のなんとやらかも。
ダンジョニーアのプレイ
●ダンジョニーア
ダンジョン物のカード&タイルゲームの話題の新作。15年前にこれが出ていたらきっと高く評価されていただろうと思う作品。ダンジョンもののキャラクター、宝物、魔法、モンスター、トラップなどの諸要素がスマートにカードゲームにまとまっています。なんとなく昔の翔企画テイストを思わせます。
しかしマジックザギャザリング以降、カードゲームのシステムの発展はすさまじく今となってはそれほど評価できないかも。ダンジョンの広さが狭く、深みもなく、いささか淡白な感じも受けます。
とは言え肝心な戦闘ルールで振るダイスの扱いを間違えていたこともあり、とりあえずは判断保留で再挑戦待ちですか。

2038
ちゃんと終わりまでプレイしたことのない作品でしたが、ついに念願叶って終わりまでプレイできました。
想像の範囲から大きくはみ出る部分はありませんが、少し思惑と違っていた部分もあります。
第一に、右肩上がり経済でゲーム全体がぬるいです。
第二に、後から出てくる大企業は、1830ずれしたプレイヤーで対戦する分には株式が分散してしまい決定的なインパクトを持ち得ません。
だとすると、結局は序盤の冒険家野郎どもの時代に自分ひとりの稼ぎになるところが重要なわけで、それならそこをクローズアップした冒険家時代を中心にしたゲームの方が面白いのではないかという疑問が出てきます。無理に1830の株式会社システムを中心に持ってくる必要はなかったということでしょうか。
とは言え一度は終わりまでやらなければ語ることもできないので、これはこれで良かったと思えるプレイでした。ちなみにアステロイドリーグに賭けるも不発で3位に沈みました。

●RRR
このゲームについては、古代戦勉強会で書いたのでそちらを参照のこと。
バーグの古代戦キャンペーン級、連結構想あり‥というところから現在のゲームシステムの流れで期待される内容そのものと言って良いと思います。戦術テイストを含んだ同一へクス戦闘、チット引きとターンコンティニュエーションの組合せです。例によってルールの書き方が途中からイマイチだったり、サブシステムが一部不全気味だったりするところも悪い意味で予想の範囲です。

●ワードバスケット×2
今年11月に予定されているゲームオリンピックの練習、兼、選手選考を兼ねての購入即プレイ。
インタラクティブ頭足類というコメントを聞いていましたが、なるほどその通りです。とても面白いと思うのですが、カードの中で5〜7文字の文字数指定カードは難度が高いので引きの影響が結構あるような気がします。リセットというルールもある訳ではありますが、短時間の中で見切って大きな決断がいることなのでプレイヤーによっては苦手に感じる人もいるでしょう。

タリスマン2版タイムスケープアルファコンプレックス
B級SFタリスマンの王道とも言うべき拡張の組合せ。ネットで先ごろ公開されたばかりのアルファコンプレックス拡張をコンポ化して早速のプレイ。パラノイアプレイヤーならにやりとさせられるギミックが満載の楽しい拡張。4人プレイで二人のトラブルシューターと、二人のタイムスケープキャラでプレイ。自身はマッドサイエンティストを持ちました。クラフト系でかなり良い線までいき、時間切れ間際にインナーワールドに挑戦しましたがライフが足りなくて炎の壁で力尽きて死亡。志半ばに倒れるのもまたマッドサイエンティストとしての王道かと思いました。

●ブロックス
これもゲームオリンピック種目の練習。二回プレイして一度目の反省をもって挑んだはずの2回目も鎧袖一触。このゲームに向いていない自分を悟りました。

●ワードバスケット×2
最後、残った時間でメンバーを入れ替えてのワードバスケット。このゲームは、まぁまぁ向いているかも‥(^_^;
この日はトータル4戦して2勝でした。

ウォーオブザリング
SPIの指輪戦争。小説版を完全読破して、このゲームをキャラクターゲームではなくキャンペーンゲームでプレイする日が来るとはよもや思いませんでした。人生、長生きはしてみるものです。
プレイして改めて思ったのは、SPIの作品でも中期のものであり、晩年のものと比べるとルール記述がハーフベイクです。その代わり難度は低く、今の基準で言えば初心者向けウォーゲームと言っても良いでしょう。特別ルールやイベントなどをスムーズに処理できれば3〜4時間でプレイできる気がします。なるほど傑作だと思いました。
プログラマーの悪夢、大盛り上がり
タリスマンアルファコンプレックス
遠来のゲストあり、再びアルファコンプレックスの登場です。前回ギミックは一応見ているので、出てくるもの一つ一つに感動するということはありませんでしたが、意外とバランス良く本体と繋がっていてプレイバランスに対する意識もいろいろと配慮されているのを感じました。今回は自身は哲学者でいろんなスペルを打ちまくったのですが、実入りに繋がらずさっぱりでした。

プログラマーの悪夢
これも再登場。しかし、これほど盛り上がったプログラマーの悪夢はありませんでした。
デリートあり、イレースあり、サブルーチンあり、挙句の果てに新たな要素を持ち込んでくるアップグレードあり、勝敗の持久戦部分で決定的な影響を持つパワーサージあり、キーカードのスキップ権を握る二つのゴートゥーありと、非常に相互作用が強くて賑やかで、しかもどんどんプログラム構造が書き換わっていくという楽しい展開でした。
結局は鍵となるパワーサージを最初から抑えていたプレイヤーが逃げ切り勝ちしましたが、みな満喫したのではないかと思います。

●アトランテオン
クニッツアの「レボリューション」のリメイクという。いろいろなゲームに似ていて、「市場のお店」、「テイクイットイージー」、「ストーンヘンジ」などが思い出される。基本的にアブストラクトゲームであって、アトランティスのモチーフを強く感じさせるところはなく、そういう意味ではB級SFゲーム分科会的にはガッカリ。

●RRR
ピュロスシナリオを再びK氏(ローマ)と対戦。
今回は2年を完全にプレイし終わった。感想としては、シナリオの1年目は部隊が無傷なので長めだが、2ターン目以降は痛んだ部隊は休ませねばならず、新兵の徴集などもせねばならず意外とサクサク進みそうだということ。これだと5ターンくらいのシナリオは確かに半日プレイ圏内に入るのかも知れない。
その一方でいろいろとゲームのサブシステムの不都合も。
まずアンブッシュのルールは、無限連鎖するのかどうか? あまり起こらないと書いてあるがピュロスシナリオではカプアやローマを巡って十分に起こり得るのでは?
また、消耗サブシステムによる間接的な移動制限は、逆に言えば小兵力をそこそこの指揮官が率いるととんでもない長征、自在行動を許しているということも見えてきた。
いずれにしてもピュロスから見ると、個別の戦闘では勝てても、ローマの打たれ強さには最終的には敵いそうな気がしなかった。
シリーズ第2作でルールやチャートの整理がどのくらい進むかに期待。
ちなみに今回はアンプレディクタブルリザルト「×」が初登場。ここでGUILE値が物を言うことが発見された。

ケイブトロール
トム・ジョリーの最新作。
一種のダンジョンものと言えなくもないが、ケイブ内にどんどん人が増えていく変梃りんなゲーム。
ドイツゲーム的なテイストが強く感じられ、決算のタイミングを睨んでどこで誰に仕掛けていくか、また仕掛けられないように振舞うかがカギの小品。手軽にプレイでき悪くないが、人口過密のケイブはやっぱり変?

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