タリスマン・アルファコンプレックス
Talisman Alpha Complex
ショートコメント
●市民、警戒せよ、市民、警戒せよ。アルファ・コンプレックスに侵入者あり!
●ついにタリスマン世界の地下に埋もれていたアルファ・コンプレックスへのトンネルが発見された!?
Citizens, Alert ! Citizens, Alert ! Intruders inside Alpha Complex !
Finally, secret tunnel which connects Talisman and Alpha complex is discovered.
published designed players time
2003 ? Frank S. Kulkman ? 2+ 2+ hours
タリスマン世界の地下に‥

 あの「タリスマン」世界の地下に、なんとあの「アルファコンプレックス」があった!
 タリスマンフリークによる星の数ほどあるオリジナル拡張キットの中でも、アイデアと言い、完成度と言いトップクラスの秀逸なキット、その名も「タリスマン・アルファコンプレックス」!

 右の画像は筆者がネット上のデータから自作したコンポーネント一式です。アルファコンプレックスのボードと、パラノイアボードで使われるカード、パラノイアキャラクターならではの秘密結社カード、ミッションカード、デヴァイスカードです。
ファイナル・コメント
 「タリスマン第2版」は、柔軟性に富んだ素晴らしいゲームですが、ここでもまたその柔軟性は証明されました。
 そして「タリスマン・アルファコンプレックス」は、「タリスマン第2版」のファンにも、「パラノイア」のファンにも、そして「パラノイア」のテイストを味わいたいけれどゲームマスター(コンピューター)がいなくて遊べないとお嘆きの方には特に薦められる「タリスマン」らしくて「パラノイア」らしい楽しい拡張キットです。これがネットワーク上で公開されているとはなんと素晴らしいことでしょう。
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パラノイアフリークを泣かせるサブシステム

 企画はどう見ても悪乗りですが、「タリスマン」のメーカー、ゲームズワークショップが実はイギリス版「パラノイア」の発行元であり、自前雑誌「ホワイトドワーフ」ではオリジナルシナリオまで発表していたことを考えれば、むしろ必然のドッキングとも言えます。
 この拡張キットの素晴らしいところは着想だけではなく、その念の入った作りです。
 「パラノイア」と言えば、そのブラックな設定と独特のゲームガジェットで有名です。そうした要素がこの「タリスマン・アルファコンプレックス」にも上手く散りばめられています。
 画像を見るとわかりますが、新たなプレイヤーキャラクターは、レッド・トラブルシューターが基本です。そして、彼らはもちろんコンピューターに使える忠実な市民なのです。その一方で彼らは秘密結社の一員であり、秘密結社カードを与えられます。そして、非公認ミュータントであって、クラフト値を持っておりちょっとした超能力(タリスマン流に言えばスペル)を使えるのです。
 トラブルシューターである彼らはミッションをコンピューターから与えられます。もちろんミッションの手助けとなるであろうR&Dの偉大な発明物、デヴァイスも貸し出してもらえます。そして、多くのミッションは、セクター・アウトサイドへ行って、そこでしか手に入らない貴重なアイテムを持ち帰ることなのです。
 無事にミッションを達成すれば市民としてのクリアランスレベルが上昇し、ブルートルーパーへと昇格することができれば、コンピューターと直接あってその偉大な支援を受けることができるでしょう。
 アルファコンプレックスは、コミー・インベーダーの侵略を絶えず受けており、うっかり迷い込んでくる市民ではないキャラは市民の忠実な努力によって排除されねばなりません。また、忠実でない市民の行いは監視されており反逆ポイントが累計され、反逆者となると逮捕・矯正されることになるでしょう。
 このあたり「パラノイア」の世界にあるべき基本的な要素はすべて無理なく「タリスマン・アルファコンプレックス」にも存在しています。 
 「タリスマン第2版」本体との連結の仕方も規定されていますが、「タリスマン・アルファコンプレックス」をフル活用するために、わたしたちのところでは以下のルールで遊んでみたところ、なかなか良かったので紹介しておきます。
●「ダンジョン」拡張キットのダンジョンドア・アドベンチャーカードを導入しておくがダンジョン本体は導入しない
●代わりにダンジョンドアが出てくると、そこからアルファコンプレックスに落ちていってしまう