BQSF_GAME

タリスマン 第2版
TALISMAN 2nd edition / GW

一言で言えば‥‥

本体が発売されたとき、みな「ただのファンタジースゴロク」だと思った‥‥

それは確かに「ファンタジースゴロク」だった、けれど「ただの●●」で片づけられるものではなくなっていった

こんなゲーマーにお薦めしたい

溺れるほどのガジェットの洪水に陶酔することのできるガジェットゲーマーな貴方に!

GW社の80年代作品の頂点に位置する一作として、GWファンのプレイヤーは必見!

プレイ人数 2−6人 (3−5推奨)
プレイ時間 2時間〜
ルール難度 ファミリーゲーム、ただし英語力要
デザイナー ロバート・ハリス
入手状況 非常に困難

80年代ゲームズワークショップ作品の衝撃

90年代のゲームズワークショップと言えば、ミニチュアフィギュアを使ったファンタジー・SFウォーゲームのメーカーと位置づけて良いのではないでしょうか?

今でこそ、プラフィギュア、メタルフィギュアが当たり前のGW社の諸作品ですが、80年代には実は紙のコマを使っていました。その代表作がここで紹介する「タリスマン」であり、さらに「ブラッドボール」であり、「ダンジョンクエスト」でした。

これらの作品が日本に入ってきたとき、「ゲームズワークショップ?」、「GDWとは違うの?」と、既に先行して入ってきていたGDW社と勘違いしているケースも散見されました。しかし、GDW社の平箱が単色のどちらかと言えば野暮ったい40年代SF風だったのに対して、GW社のブックケースはカラフルで煌びやかでした。そして中を開けると、これでもか‥‥という色の洪水とも言うべきカラフルな紙コンポーネントがわらわらと出てきたのでした。

そのゴージャスなコンポーネントは、それまでのAH、SPI、GDWなどの輸入シミュレーションゲームのイメージを大きく塗り替え、「ゲームはやっぱり見栄えも大事だ!」、「第一印象でインパクトある方がプレイ意欲が沸くじゃないか!」など、コンポーネント、グラフィックの重要性を再認識させてくれたものでした。

そして、もう一つの要素が溺れるほどのガジェットでした。上述した代表作のいずれもが本体だけでもギッシリとキャラクターや小道具を詰め込んでいたにも関わらず、さらに拡張キットでガジェットをどんどん拡充していきました。その「これでもか!」というガジェットの洪水もまた、GW社の作品の特徴として往時のゲーマーたちに大きな衝撃を与えたのでした。

BQSF_GAME

タリスマンの世界
タリスマンのボード
タリスマンの世界は、かつて一人の強力な魔法使いにより統治されていました。しかし、その魔法使いも死して久しく、今は再び冒険者たちの時代となっています。

かつて魔法使いが世界を統べるのに使っていたと言われるのが、統治の王冠と呼ばれる魔法の道具です。この統治の王冠の力を手に入れれば、すべてのライヴァルを排除して世界を支配できると言います。

タリスマンでは、プレイヤーは様々な立場の冒険者として、この統治の王冠を探し求めることになります。

タリスマンの世界は、三層の階層構造となっています。画像のボードのいちばん外側が「外エリア」と呼ばれています。その内側に「中間エリア」があり、いちばん内側の赤茶色の荒野がもっとも危険な「内エリア」です。プレイヤーはまず外や中間を旅して力を付け技を磨き、協力者を求め様々な道具を入手します。そして、準備が整ったと思えば、内なるエリアへと野望の成就のため進入していくのです。

この内エリアの一角にある炎の谷を潜り抜けるには、魔法の護符;タリスマンが必要です。したがって冒険者は、目的の成就のために、まずタリスマンの入手を目指すこととなります。それが、このゲームのタイトルの由来です。

BQSF_GAME

幾多の冒険者たち
タリスマンのキャラ1
タリスマンの魅力は溺れるほどのガジェットだと書きましたが、そのすべてを紹介していてはページが重くなって叶いません。
取りあえず今回は、主役である冒険者たちを紹介していきましょう。
左から順に、まず戦士です。彼は戦闘能力に長け、武器を使いこなすことにかけては右に出るものはいません。けれども、タリスマン世界の冒険は単純な戦闘能力だけで乗り切れるほど単純ではないかも知れません。
次は修行僧;モンクです。彼は一見すると非力に見えますが、その実、戦闘のツボを心得ていて、小さな力でも相手を倒すすべを知っています。教義により金物の武器防具を身につけることはできませんが、侮れない実力者です。
タリスマンを探す冒険者は男女を問いません。予言者はその予言の力により些細な危険なら回避してしまうことができ、呪文の心得もあります。タリスマン世界では知恵で生き残り、魔力を身につけることによっても内なるエリアへと辿り着くことができます。
統治の王冠を求めているのは人間だけではありません。ドワーフや、エルフたちもまた、その冒険者を送り込んで統治の王冠を目指しています。彼らはそれぞれの得手とするエリア、ドワーフなら洞穴や丘、エルフなら森で優位を持っています。

かつての強力な魔法使いを次ぐのは自分だと思っている術者は少なくありません。ウィザードも、魔女も、己の術に自信があるものなら、タリスマンを求め統治の王冠を掴む野望に挑まぬ訳はありません。
盗賊もまた自分の狡猾さと機敏さを持ってすれば他の冒険者を出し抜く余地があるのではないかと狙っています。ほかにも暗殺者のような本来は別の悪事を生業とするものも、あわよくば世界を手にいれんと狙っているのです。
統治の王冠を求める冒険者たちが世界を旅するに連れ、多少の知恵を持つ生き物ならみなその噂に関心を持ちます。そして大それた野望を持つにいたるものも少なくありません。山奥に住むトロールや、墓場に住むグールまでもが統治の王冠を探し求めて己の住処を離れて旅を始めるとは、 なんという世界でしょうか。けれども怪力にかけては右に出るもののないトロールや、奇怪なアンデッド能力を使うグールは、実のところ他の冒険者から見て大きな脅威なのです。

関連ゲーム / 類似ゲーム

タリスマンは、この後、基本コンセプトだけ残して、豪華立体コンポーネントに模様替えしてゲーム内容も変わった「タリスマン 第3版」へとGW自らの手で改訂されました。これも既に絶版であり、GWが依然として健在であることから、いつの日か「タリスマン 第4版」が登場するかも知れません。

タリスマン 第2版にはいくつもの拡張キットが登場しており、それぞれ紹介しています。
時系列順に次は、
タリスマン第2版:エクスパンションとアドベンチャーになります。
その次は、タリスマン第2版:ダンジョンとシティになります。
さらにその次は、タリスマン第2版タイムスケープとドラゴンになります。

GW社のこうしたファンタジーアドベンチャーのゲームというとダンジョンクエストがあります。また、ミニチュアウォーゲームである
ウォーハンマー ファンタジーバトルも同じ世界のもののようです。さらに派生してウォーハンマー RPGというのもあります。

トップへのボタン

BQSF_GAME