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ダンジョンクエスト
Dungeonquest / Games Workshop


一言で言えば‥‥

暗いダンジョンへ入っていく明るい冒険者たちのゲーム

生存率15%? 種々のトラップに命を削られていく死のスゴロク?

こんなゲーマーにお薦めしたい

ファンタジーのダンジョン探索が好きな方に

逆境を楽しむことのできる明るい冒険者たちに

プレイ人数 2 / 4人
プレイ時間 2−4時間
ルール難度 複雑なスゴロク
デザイナー Dan Glinne & Jakob Bonds
入手状況 海外の中古ゲーム取扱店を当たられたし
ダンジョンクエストのボックス
ダンジョンクエストの設定

かつて強力な悪の魔法使いTシャーマンの居城であったファイヤードラゴンキャッスル(炎龍城)は,人々の住む下界を見下ろすかのごとくウィルムの岩場の切っ先に建っている。

その地下にダンジョンがあり,その中心にある宝物庫には,あふれんばかりの財宝が隠されているという。そして,その財宝は,城の名前の由来であるファイヤードラゴンに守られているという。

かの魔法使いが死して数千年,いまなお人々は恐れて近づかぬ。とりわけ夜の間には,魔界との通じるかの城では,生あるものはなにものも命を永らえることはできぬと言う。

だが,財宝の噂は,ある種の者たちを引きつけもする。日暮れとともに魔の者たちの支配するところとなるダンジョンも日の光が城を照らしている内は,生ある者が足を踏み入れることを認めぬわけではない。

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ダンジョンクエストのシステム
ダンジョンクエストのタイル説明
ダンジョンクエストは,冒険者となってさまざまな危険に満ちたダンジョンへと侵入し,財宝を集めて生きて帰ることを目指す冒険スゴロクです。

コンポーネントは冒険者のフィギュアがプラスチック製なのを除けば,ほとんどが紙製です。しかし,紙製とは言っても,GW社の常として視覚的なインパクトは十分です。フルカラーで描かた種種のボード,タイル,カードが箱にぎっしりと詰め込まれています。

設定からわかる通り,冒険者たちは日が沈むまでに行動を終えて帰還しなければなりません。具体的には,26回の手番の範囲です。その間に冒険者はボードの四隅から侵入し,可能であれば中央の宝物庫を物色してお宝を集め,再び四隅の出口から離脱しなければなりません。

ダンジョンに足を踏み入れて生きて帰ってきたものはありません。ですから,内部がどうなっているのか誰も知りません。ダンジョンを示すボードには最初は中央の宝物庫と四隅の入口しかありません。他の部分は,ただ碁盤目に区切られているだけです。

そして,冒険者の誰かがある区画に足を踏み入れると,タイルをランダムに引いてそこに設置します。そうしてダンジョンの中の通路や部屋そしてトラップの配置が明らかになっていくのです。

タイルの種類によって,さらにその指示に従って起こった出来事を解決していきます。トラップに引っかかったかどうかをチェックしたり,モンスターと遭遇したりします。時には袋小路であったりもします。

タイルをランダムに引くため,袋小路に出会う可能性が高いのですが,そこはダンジョンですから秘密の扉が隠されているかも知れません。そのためのサーチという行動がルール化されています。

ダンジョンのさまざまな仕組みを作り出すために,このゲームでは山のようなカードを使います。まずダンジョンのフロアタイル,部屋の中身を決めるルームカード,ドアの状態を決めるドアカード,置かれている棺桶の状態を決める棺桶カード,倒れている死体の状態を決める死体カード,仕掛けられているトラップの種類を決めるトラップカード,モンスターの反応を決めるモンスターカードなどです。

まさにガジェットがギッシリと詰まったダンジョンに仕上がっています。

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命知らずの冒険者たち
ダンジョンクエストのキャラクター
オリジナルセットには,4人の冒険者が用意されています。重武装の騎士 サー ローン,大斧使いのバーバリアン ウルフ グリムハンド,長弓の達人 レンジャーのエル アドラン,威風堂々の冒険者(?)バリク ザ ブレイブです。

4人の冒険者は,それぞれに能力が異なっています。あるものは敏捷で罠に掛かりにくいですが,体力がないため戦闘には不向きです。逆に重武装で戦闘には強いですが,落とし穴にはまったらどうしようもないというものもいます。

ルールブックによると4人の生存率はほぼ同等に設定されているそうです。手軽で繰り返し何回も遊べるゲームですから,きっとテストプレイもたくさん実施されてそれなりに調整されているのでしょう。

ちなみにテストプレイ結果での生存率は,15%だそうです。

さらなる冒険者たち ダンジョンクエスト ヒーローズ
ダンジョンクエスト ヒーローズの追加キャラ
GW社のお約束と言ってもいいかも知れませんが,このゲームにも拡張キットがあります。

拡張キット「ダンジョンクエストヒーローズ」では,新たに12人と1匹の冒険者たちが噂のダンジョンへとやってくるのです。オリジナルの4人の冒険者のフィギュアはプラスチックでしたが,この拡張キットのものはメタルフィギュアになっています。

追加キャラクターには,オーソドックスなものから始まってかなり奇抜なものまでいます。いちばん左は,顔なきものアゾスという魔法使いです。強力な闇の魔法使いですが,強力な術にはそれ相応の対価が伴います。次は,ハイエルフの冒険家であるセレリア嬢です。ブライトフレームという小ドラゴンを連れており,そのたおやかな外見からみくびってはならぬ存在です。最後は,鳥島という忍者です。えてして英米のファンタジーゲームにでてくる忍者は勘違いしているようなものが多いのですが,これはまともです。彼の特殊能力は,物陰に隠れる技術が高いこと,吹き矢や手裏剣を使うこと,五感が普通のキャラより鋭敏なことであらわされています。忍者というものの実態に近いように思います。

この追加キットは,どうしても特殊ルールが多めになっており,特殊なキャラを使う場合にはプレイ前に確認して覚えておかねばならないいことが増えます。ただし,基本セットで飽き足らなくなったプレイヤーにとっては気にするほどの難しさではありません。

この他に,冒険者たちが一つずつ与えられる魔法の指輪も種類も増えています。

さぁ,いざ行かん恐怖のダンジョンへ,ふたたび!

関連ゲーム / 類似ゲーム

TSR社の伝説的RPG「ダンジョンズアンドドラゴンズ」や,映画インディジョーンズで一世を風靡したと言っても良いダンジョン探検。ダンジョンの出てくるゲームも星の数ほどあるでしょう。その中でもダンジョン探検の部分だけを扱ったゲームとしては,TSR社のその名もずばり「ダンジョン」が筆頭に挙げられるでしょうか。

また,SPI社からは,「チタデルオブブラッド」
「デスメイズ」がありました。SFゲーム大手のGDW社からは,SF版ダンジョンとも言うべき「アステロイド」が近い存在でしょうか。ここらへんはいずれもRPG色が強めです。

「ダンジョンクエスト」と同じGW社のゲームとしては,
「タリスマン第2版」が思い浮かびます。その中にもずばり拡張キット「タリスマン・ダンジョン」がありました。生存率から見ると,このゲームのダンジョンとは別物のようです。

また2002年の新作として3Dミニチュア満載のトレーディングフィギュアゲーム「メイジナイトダンジョン」が登場して新風を吹き込んでいます。

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