パラノイア 第2版その2
Paranoia 2nd. / West End Games

一言で言えば‥‥

コンピューターが統治していた誰もが幸せな閉鎖社会
そのコンピューターがクラッシュし、そして復活を遂げた‥???

Closed world controlled by Computer where everyone must be happy.
But, the computer crashes and reboots. What will happen next ?

プレイ人数 コンピューター1人+市民4〜6人
プレイ時間 3時間〜
ルール難度 個性的RPG
デザイナー Gelber, Costikyan, Goldberg
入手状況 published in 1987

コンピューターのいない世界、復活した世界

「パラノイア」の舞台アルファコンプレックスは、コンピューターに支配されたユートピアでした。ところが、そのコンピューターがクラッシュしてしまって不在になってしまい、世界はたいへんなことに。

最初の画像が、こうしたコンピューターがクラッシュしてしまった世界のマニュアルであるクラッシュコースマニュアルです。なにせコンピューターがクラッシュしてしまったのですから、これまでのパラノイアの常識(?)は通用しません。新たなマニュアルが必要になったのです。
実際、世界の雰囲気も変わってしまいましたし、ルールにも変更点があります。

第2の画像は、クラッシュコースな時期のアドベンチャーであるガンマロットです。ただでさえ頓珍漢なことになっているアルファコンプレックスに、妙なものがぞろぞろ現れてきたからたまりません。

3番目の画像は、死と嘘とビデオテープです。
これはコンピューターがクラッシュして不在になったため、秘密結社戦争が再燃してしまったというアドベンチャーです。
この頃、バルチャーウォリアーズでは事態解決のために異次元で戦っていますが、アルファコンプレックス側でも様々な事態の急変が起こっていたのです。

4番目の画像は、「R&Dカタログ」です。パラノイアと言えば、ブラックな設定もさることながら、毎回のように出てくる珍奇な怪発明が売りです。このR&Dカタログは、そうした愚かな発明品の総合カタログになっています。もちろんオリジナル満載です。
自作のパラノイア・アドベンチャーの味付けに登場させることもできますし、逆にこのカタログを見ているとアドベンチャーのアイデアが湧いてくることも間違いなしです。本気でパラノイアのGMをやる人には必携品でしょう。単なる読み物としても面白いです。

5番目の画像は、「マッドメックス」です。コンピューターが返ってきた‥らしいのですが、事態は完全に沈静化していません。そんなときになんとエイリアンがアルファコンプレックスに来襲してきたから大変なことに。トラブルシューターたちは、この異常事態を果たして収拾できるのでしょうか?

このあと、コンピューターが復活を遂げて歴史がリセットされてしまった「パラノイアソースブック:アルファアップデート」が登場して、パラノイア第2版は、正式に新時代を迎え再整理されることになりました。秘密結社はさほど秘密ではなくなってしまい雰囲気がかなり変わりました。スラップスティックなトーンが表に出て、これまでのディストピア的なブラックなトーンはやや後ろへ下がりました。

6番目の画像は、「ボットアビューザーズマニュアル」です。パラノイアでは通常はプレイヤーは市民となり6人一組のクローングループで運用されます。これに対して、初版の「アキュートパラノイア」でロボットになるルールが導入されました。二版ではサポートされていなかったのですが、このボットアビューザーズ・マニュアルで再びロボットへの道が開かれました。
とは言えロボットはコンピューターに奉仕するのはもちろん、市民にも奉仕する立場で迫害される立場にあることは要注意です。

7番目の画像は、「パラミリタリー」です。これまでプレイヤーは市民であり、コンピューターから任務を依頼されるトラブルシューターでした。
しかし、所詮は市民の臨時徴発でしかなく、与えられる武器は貧弱、権限もあるようで実態はさっぱりありませんでした。
しかし、いまやこうした状況を脱却して本当の活躍をできるチャンスが与えられたのです。アルファコンプレックスのアームドフォースに加入して、本当の危機に対して、有効な兵器を持って立ち向かい、栄誉ある戦死を飾る術が開かれたのです。

8番目の画像は、「CTV」・「パラノーマル」のダブルブックです。両側が表紙になっていて、それぞれの側から開いて読めるようになっている表裏対称本です。
内容はアドベンチャー中心で、第3期のスラップスティックコメディなトーンを代表するものと言って良いかも知れません。

最後の画像は、「クリーチャーズ・ナイトサイクル」です。パラノイア史上、最長、かつもっとも危険なアドベンチャーの触れ込みで登場した112ページのアドベンチャー冊子です。

これを最後にウェストエンドでのパラノイアのラインナップは集結することになります。近年、第5版が登場したのですが、あまりパッとしなかったようで後続が出ませんでした。第5版登場時に第3版と第4版は赤線で抹消されていたのですが、第5版をリセットして第3版が登場するという噂もあります。

1984年の初版登場以来、既に18年になりますが、「パラノイア」の際立った個性はいまなお色褪せず、その復活を望む声は少なくないようです。

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