ウォリアーズ / 拡張1:ドラゴンホーズ
Warriors / Face 2 Face Games
ショートコメント
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published |
designed |
players |
time |
2004 |
Alan R. Moon, Richard Borg |
2-4 (-6) |
30+ minutes |
ファンタジー激突のとき
フェイス2フェイスゲームズの新作ですが開けてビックリ、ゆうもあさんの手による日本語ルールがきちんとフルカラーで印刷されて入っていました。
日本のゲームマーケットが認められたということでもあり、日本のゲームアクティビティが活発化して海外にもアクションできるようになったということでもあると思います。
ゲームの内容は多人数カードゲームです。ファンタジーの諸種族、バーバリアン、ゴブリン、エルフ、トロール、ドワーフ、アンデッドの6種類の様々な兵科、歩兵、騎兵、弓兵のカードをランダムにシャッフルして各自に11枚ずつ配ります。これを種族ごとに整理して、軍を編成します。
その後、3ラウンドに渡って新たな手札を7枚ずつ配られ、その中から原則として4枚を選択して部隊に追加したり、初期札にはない攻撃カードを使って他のプレイヤーの軍を攻撃したりします。
ゲーム終了時に、各種族について、その種族の最大規模軍を持っているプレイヤーに得点が与えられます。これを合計し、もっとも得点の高いプレイヤーが勝利します。
ファイナル・コメント
ファンタジーのマルチの戦争ものとしては、本格派のウォーゲームの感覚からすると違和感が大きい作品です。
全プレイヤーが全種族を持っている状態から出発するので、プレイヤーの役割というのが不明確です。攻撃するに当って種族の制約が大きいので選択肢が狭いのも今一つです。
また、展開が非常にブラッディーで殺伐としているので、ファミリーゲームとしてもちょっとどうかという気がします。兵科のルールなど細かいところもあり、それもファミリゲームとしては難点です。
本格的なファンタジーウォーゲームでもファミリーゲームでもない位置付けの難しいゲームです。
左がプレイの様子です。
6種族の内の4つの軍しかありませんが、その内の3つは大変に強力です。右端のものが攻撃カードです。どんなに強力な軍があっても攻撃カードがないと攻撃できません。
また種族には綾があって、攻撃できるのは他のプレイヤーの同じ種族か天敵関係にある種族だけです。
最終得点については、人口の多い種族ほど高得点です。バーバリアンが11点、ゴブリンが10点、以下、いちばん低いアンデッドが5点まで続いていきます。
ただし、人口の多い種族と言うのはカード枚数が多いので、競合相手も多いことになります。
3ラウンドしかなく攻撃の機会は少ないのですが、一回戦闘すると非常にブラッディな結果になります。ゲーム終了時には、かなりのサバイバル戦になっています。
兵科の違いは戦闘に影響しており、他に特殊なカードとして投石器や魔法使いなどもあります。
拡張1:ドラゴンホーズ
「ドラゴンホーズ」は、4人までしかプレイできなかった本体を6人までプレイできるようにする拡張キットです。
新たな存在としてドラゴンが登場してきます。ドラゴンは極めて強力ですが、軍を形成せず個体で行動します。
ゲーム終了時のドラゴンをもっとも多く持っているプレイヤーの得点は12点と最高になっています。
他の種族はドラゴン攻撃カードでしかドラゴンを攻撃できない一方で、ドラゴンはどんな種族にでも攻撃ができます。
実際にプレイしていないのでなんとも言えませんが、ドラゴンが一方的に強力な気がしなくもありません。
ちなみに拡張1となっているので、好評ならさらに後続を出そうと言う意図があるのでしょう。