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バトルミスト
Battle Mist / Fantasy Flight Games

一言で言えば‥‥

FFG社のファンタジー世界の原点となるマルチプレイヤーズゲーム

戦闘で、冒険で、ティモーランの星を集め自らの部族がこの世界を統べることを目指せ!

multi-players game which is origin of FFG's fantasy game world.
recommended as fantasy boardgame which covers both warfare and adventure.


プレイ人数 3−6人
プレイ時間 3〜5時間
ルール難度 中級ウォーゲーム
デザイナー クリスチャン・ピーターセン
入手状況 比較的最近の作品なので探せば見つかりそう

バトルミストとFFGのファンタジー世界
バトルミストのボックス
「トワイライト・インペリウム」で支持を集めたFFG社が、その社名の通りファンタジーに舞台を移したのが、この「バトルミスト」でした。
ヘクスタイルを組み合わせて毎回、新たなマップを作る「ヘクスプレイ」ゲームの第2作でもあります。

このゲームはFFG社のファンタジー世界を規定することになり、ブレークスルーヒットとなった「ディスクウォーズ」の背景世界となっています。
さらに、FFG社ではこのファンタジー世界を舞台とするゲームを拡充しており、最近では「オークズ・ダ・ボードゲーム」があります。

ただし、バトルミストの世界は後のディスクウォーズの世界と少し時代がずれているようです。登場してくる種族には、ダンワーのドワーフ、ロザリアのエルフ、ズルのオークといったお馴染みのものがいる一方で、ロズカルのバーバリアンや、グレイギルドなどディスクウォーズでは馴染みのない顔ぶれもいます。
バーバリアンはウズクと、グレイギルドはアコライトと繋がりがあるのですが、どうしてこういうことになっているのかはマナーラの歴史の中で説明されていくことになるのでしょう。

バトルミストのシステム
バトルミストのセットアップ
バトルミストのゲームシステムの大きな特徴は三つあります。
一つはヘクスタイルを使ってマップを作るヘクスプレイシステムであることです。
二つ目はヘクスタイルから得られる資源を使って経営していくマネージメントの要素があるということです。
最後はゲームの目的がティモーランの星という魔力の源を集めることであり、その手段として部隊戦闘とヒーローのクエストという二つのまったく異なるものがあるということです。

このためセットアップで悩み、経営で悩み、部隊戦闘で悩み、冒険に一喜一憂するという非常に賑やかなゲームになっています。

マップの単位でもあるヘクスタイルは、非常に重要です。これには、穀物を産出する平原、木材を産出する森林、鉱物を産出する山岳があります。これらの組み合わせによって部隊を編成したり街を起こしたりします。ここらへんのところはドイツゲームの「カタンの開拓」を思わせるところもあります。

街を作ると産出資源が2倍になるのですが、普通は平原にしか作ることができません。このため木材と鉱物がどうしてもタイトになります。このときエルフだけは森林に街を作ることができ、ドワーフだけが山岳に街を作ることができます。このルールは非常にゲームに影響を与えていて、材木や鉱物をめぐって他の種族は戦略を展開することになります。
この他の種族もそれぞれにメリットデメリットを持っていて、ファンタジーゲームならではの賑やかさとマネージメントゲームのガジェットが融合しています。
こうした資源を得るために他の種族とタイルを奪い合うことになります。そのための戦闘ルールがあるのは、ファンタジー陣取りマルチのお約束と言えましょう。ここで少しやり過ぎかも知れないのですが、弓兵、騎兵、歩兵の三種の部隊があり、戦闘は三段階のプロセスを踏んでラウンドを行い、これを繰り返します。実際は経済ルールが厳しくユニット数がそれほど多くならず、それほどこのルールはドラマチックには運用されません。

ゲームの最終目的は魔力の源であるティモーランの星を集めることです。その手段として、ヒーローのクエストというのがあるのも特徴です。ヒーローは部隊ユニットとは無関係に盤上を探検します。その目的地はクエストカードで決められ、指定されたタイルに着くと次のカードを引きます。カードの中に「ティモーランの星」や、その他の「アーティファクト」があり、これを引き当てると手に入れられるのです。このクエストルールはシンプルで悪くないと思うのですが、ちょっと難度のバラツキが激しいのが難点です。隣のタイルに行っただけでティモーランの星が手に入ったり、世界の端から端まで往復しながらドラゴンの前に力つきて倒れたりします。

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バトルミストの難点と自作セットアップ
バトルミストのプレイ
ここまで紹介してきた通り、「バトルミスト」は戦闘あり冒険あり経営ありの賑やかなファンタジーマルチゲームです。
ただし、ガジェットが非常に多く、少しやりすぎかも知れません。同じ部隊ユニットでも種族によって能力が違ったりもしますし、ティモーランの星を使って実際に種々の魔法まで使えます。モンスターも雇うことができたりして、これが戦闘で特殊な効果を持っていたりもします。

また大きな問題として、マップセットアップによるアンバランスが激しいことがあります。前項で述べたとおり、穀物、材木、鉱石という三種の資源があります。これがセットアップ段階でバランス良く手に入るプレイヤーと、そうでないプレイヤーとでは開始時点で決定的な差が既にあります。
このため、不利なセットアップ位置のプレイヤーはプレイ意欲を維持するのが厳しくなります。プレイ意欲を失ってしまっているプレイヤーが出ると、ゲーム自体も盛り上がらなくなってしまいます。
これは実はヘクスプレイシリーズ全体の問題で、「トワイライトインペリウム」でも「サンダーズエッジ」でも上手く機能していないように思います。このゲームは資源の種類があって、どれが手に入らなくても辛いので、シリーズ中でも一番バランスが崩れやすいでしょう。

そこで、わたしたちのところでは「ディスクウォーズ」のマップを利用して、ヒストリカルセットアップ(?)を用いてプレイしてみました。6種族はマップが狭いので、エルフ、ドワーフ、アンデッド、バーバリアンの4種族のみで構成してみました。
公開しておきますので、興味があればご利用ください。ちなみに前項のセットアップ写真はこのセットアップです。
mountain
despair
DARK
ONE
plateu
sorrow
dead
lands
stone
rivers
rough
warri
good
lands
wastes stormtop
range
morran
country
godstone
mountains
khunlands LOTH
KHAR
death
peaks
lothar
khun
festen
woods
DUNWARR
DWARVES
abou
lor
dooru
estates
abou
xar
silent
forest
marsh
woods
grass
lands
fallow
range
plains
loth
anamont forest
kunth
tamar wood
whispers
mellon
forest
exi
timaara
lethuin
LOTHARIA
ELVES
werx
country
forest
dreams
three
princess
desert
welqu

関連ゲーム / 類似ゲーム

FFGのファンタジー世界を共有するゲームとして、「ディスクウォーズ」が先ず挙がります。この他に「オークズ・ダ・ボードゲーム」が最近登場しており、今後、さらにいろいろ出てくるかも知れません。ディスクウォーズのブレークで、この世界は知名度が上がり、売れ線ガジェットになりましたから。
ヘクスプレイシリーズとしては、その第1作
「トワイライトインペリウム」、第3作「サンダーズエッジ」があります。
部隊戦闘から個人の冒険まで扱ったファンタジーゲームとしては、エポックの野心作「魔法帝国の興亡」もあります。

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