ストーンヘンジ
Stone Henge / Blatz
ショートコメント
●謎の屹立巨石群は魔法使いの魔力を争う戦いの舞台であった? クニッツアのシンプルな二人対戦完全情報ゲーム
Strange stone henge is made by two wizards during their battle. Simple 2-players abstract game by Knizia.
published designed players time
1994 Reiner Knizia 2 20+ minutes
昔のクニッツアらしい佳作
 「ストーンヘンジ」はメビウス便の初期作品として日本に入ってきたクニッツアの二人用アブストラクトゲームです。
 謎の巨石群、ストーンヘンジをモティーフに、二人の魔法使いの戦いを描きます。
 いわゆる完全情報ゲームで、一方だけが知っている秘匿情報や、どちらも知らないランダム情報などはありません。
 具体的には、下図のような三角座標の交点に、交互に数字マーカーを置いていきます。各プレイヤープレイヤーは同じ数字構成のマーカーを持っています。
 そして、ボード上のある軸線上の交点全てが埋まるたびに、その軸の勝敗が決されます。単純に、その軸線上の合計数字が大きい方が勝ちです。
 軸線は全部で15本あります。過半数の8本を制した側が勝利します。
ファイナル・コメント
 昔のクニッツアのゲームの共通の魅力として、シンプルなゲームシステム、その中にある深刻なジレンマというのがあったように思います。この「ストーンヘンジ」は、そうした要素が良く出ていて傑作だと思います。
 ただし、完全情報ゲームなので、スキル差、特に丁寧な読みの差が出てしまうかも知れません。そこは好みの分かれるところでしょう。
 それほどやりこんだ訳ではないのですが、丁寧にプレイすると、同点は手止まりを打った側の負けというルールの作用で、少し後手が不利なのではないかという気がします。後手プレイヤーは、相手の動きを先に見てから打てる利点を最大限に活用する必要ありそうです。
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 軸線の勝敗を示すための角柱のマーカーが用意されており、勝敗が決まる毎に一本ずつ立っていきます。この様がストーンヘンジのように見える訳です。
 軸線上の合計数字が同点の場合がありますが、そのときは最後にその軸線を埋めた側のプレイヤーが負けます。したがって、必ず各軸線の決着は付き、総数が15ですから必ず全体の過半数をいずれかが制することになります。

 以上のように非常にシンプルなルールで、誤謬の余地がないクリアなゲームです。