スピリット
Spirit / MATEL
ショートコメント
●世界を経巡る旅を他の精霊よりも早く成し遂げたものが勝利する魔法使いのスゴロク
●奇妙な味わいの風変わりなゲーム
Wizard's backgammon in which sprits are racing to go around the world faster than each others.
Strange taste odd game.
published designed players time
1990 Andreas Trieb 4 or 6 45-90 minutes
スピリットという奇妙なゲーム

 マテルのボードゲームということですからファミリー向け‥なのではないかと思います。けれども、実のところ非常に奇妙な味わいのゲームで、むしろゲームマニアが喜びそうな仕上がりになっています。
 と言ってもルールが複雑だったりするわけではなく、プレイ感も重いと言うわけではありません。シンプルなルールで手軽にプレイすることができます。
 実際のところ、自らのスピリットをボード上を一周させて元の場所に早く戻すスゴロクなのです。
 ただし、そこにはちょっとした工夫があります。プレイヤーの内の半数は時計回りに、残りの半数は反時計回りにそれぞれ行き違うように逆行するのです。
ネガティブ・コメント

 「スピリット」は、他に類を見ない奇妙な味わいを持つ不思議なゲームです。万人向けに面白いとは言えないと思いますが、型に嵌ったタイプではないゲームを喜ぶ好事家筋には受けそうな作品です。
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 左の画像はボックス裏のプレイ図です。
 ボード上に大小の曼荼羅模様の四角いプレートが置かれているのがわかるでしょうか? 実はこれがプレイヤーのスピリットです。このゲームのコマであるスピリットは、四角いコマで、その移動力は一辺分になります。
 つまり、1×1のスピリットなら1マス分、2×2なら2マス分、3罰3なら3マス分、そして最大の4×4なら4マス分も移動できます。
 プレイヤーは自分の手番に大きさを一段階変えることができ、その後、一辺分移動します。
 速い方が良いのですから大きいほうが有利な気がしますが、そこは一工夫あります。ボード上には狭隘な場所があって、小さくならなければ通れないところがあります。さらに、逆行しているスピリットとも擦れ違わねばなりません。
 もし他のスピリットとぶつかってしまうと、そのときにはお互いに一段階小さくなってしまいます。
 こうした通常の手順に加えて、プレイヤーにはちょっとした手妻の呪文カードが配られており、これとの組み合わせで要領よく大きさを変化させながらボード上を回っていくのです。 
 この説明でスピリットの奇妙な雰囲気が伝わったでしょうか?