ラビリンス
Labyrinth / Ravensburger
ショートコメント
●刻一刻と姿を変えていく動く迷宮の中での宝探し
●ラベンスバーガーの良質のシンプルなクラシックボードゲーム
Treasure hunting game inside the ever amazing labyrinth.
Simple classic excellent boardgame by Ravensburger.
published designed players time
1986 M.J.Kobbert 2-4 45+ minutes
ラベンスバーガーの良質のクラシック
 ダンジョンや迷宮というのは、そのパズルとしての魅力で人を魅了して止みません。ボードゲームでも少なからず扱われています。
 ただし、迷路というのは性質上、一度、解法がわかってしまうと二度目からは遊べなくなってしまいます。
 そこでボードゲームでは「タイル配置式」にして、毎回、違う迷路ができあがるようにしたりするわけです。
 この「ラビリンス」はそうしたタイル配置型の迷宮ゲームのクラシックです。このゲームのポイントは、タイルを列に沿って押せるようにしたボードを使っているところです。これによってどんどん迷宮が変化していくのです。
 フルタイトルはその名もずばり「活動する迷路(ジ・アメイジング・ラビリンス)」です。
ファイナル・コメント
 ラベンスバーガーのこのゲームの時代は、いまほどドイツゲームが次から次へと日本へ入ってきませんでした。
 ですから、数少ない良質のゲームの価値はいまよりもずっと高かった気がします。
 この「ラビリンス」を初め、「スコットランドヤード」、「アンダーカバー」、「ハゲタカの餌食」、「クーハンデル」、「アヴェカエサル」、「メトロポリス」などです。
 そうしたゲームに飢えていた時代の思い出もあって、個人的にはとても良い印象のあるゲームです。
 ただ、今の時代の感覚からするとシンプルに過ぎて、子供向けゲームという位置付けになるのかも知れません。
関連ゲーム
ドラコン
●ウィズウォー
チタデルオブブラッド
●デスメイズ
ダンジョンクエスト
マーフィーのマジックアイランド
 ゲームの手順は簡単です。
 ゲームボードのタイルは、1枚だけ余分になっています。この余分になっているタイルをどこかの列に入れて押し込んで、1枚分スライドさせて迷宮を変化させます。その後、自分のコマを通路を通って好きなだけ動かします。そして、自分に配られた宝物カードと同じマスに入ると、宝物1個クリアです。人数に応じて配られた枚数の宝物を全てクリアした後、ボードの四隅にある各自の色のスタートポジションに戻るとゲーム終了です。
 ボードは四隅を含めて一つ置きにボードに貼り付けられた固定されたタイルがあり、その間の列がタテヨコ格子状にスライドするようになっています。
 どの列が動かせる列で、どのタイルが固定されているかを把握して作戦を立てると、ちょっぴりスキルが上がります。
 この「ラビリンス」には、姉妹編の「マスターラビリンス」もありました。
 「マスターラビリンス」も基本的な作りはほとんど同じです。
 違うところがいくつかあります。先ずグラフィックアートが重厚になりました。設定が魔法使いたちが魔法に必要な霊薬の材料を探しにいくというものとなり、霊薬のレシピの形で目的地が示されるようになりました。
 地形タイルは地形だけになり、霊薬の材料はそこに別に置く丸いマーカーの形になりました。
 設定が魔法使いになったので、画像を見るとわかりますが「ラビリンス」ではただの円筒だったコマが、帽子をかぶった人物風の凝った作りになりました。また、魔法の杖というアイテムが配られ、これを使うと一辺に二回続けて手番を行えるようになっています。
 少し重厚になり、少し複雑になった「ラビリンス」というところでしょうか。
 その分、準備に掛かる時間が長くなりました。