■オフミ回想録
■福島オフミ(B大盛り上がりの飲み会) 2012/07/07(土曜)
●徒歩を選んだ意味
手荷物預け入れ所から荷物を受け取り、いざ駅前に向けて出発。
正面出口を抜けて目に入ったのは、タクシーを待つ行列。
するとSkyさんから「歩いていきませんか?」との打診が。
決して歩けない距離ではなく、競馬場を背に斜め左に向かって歩いていけば駅に着くというイメージ。
車で向かうすえちゃんたちも、すぐには駐車場から出せないだろうとのことで、歩いて向かうことにした。
通りを歩きながら、競馬の話よりもやはりあの震災の話になった。
普段は郡山に住むSkyさん。津波や原発の直接的な影響はない地域ではあったが、
震度6強という揺れに襲われたSkyさん。
人的被害は無かったものの、それでも経験したことのない揺れの様子を語ってくれた。
会社の男子用トイレのなかがめちゃくちゃになった画像は衝撃的だった。
便器がひっくり返るほどの揺れって・・・。
そんなSkyさん、この駅までの道のりを、実ははじめからタクシーではなく、歩いていこうと決めていた。
それは、悲惨なイメージがいまだに残る福島のこの街並みを、
その目で見てもらいたかったからだという。
確かに、福島駅前周辺や競馬場からのこの道すがらに、震災の傷跡のようなものは何一つ無かった。
競馬場内でも、Skyさんに教えてもらった、崩落した天井も完全に修復されていた。
そこには普段と何も変わらない街並みがあり、人の暮らしがあった。
勿論、海沿いではいまだに仮設住宅で暮らす人々や、故郷に戻れない人々がいることを十分理解しているつもりだ。
それでも、何もかもが『福島』という一括りで語られてしまう、悲しい現実があることもまた、
事実である。
『福島』に暮らしながら、語られる『福島』とは異なる地域に住むSkyさんの思い。
震災を≪当事者≫というよりも≪第三者≫の立場で客観的に見るSkyさんの思い。
そんな思いを、福島の街を自分の足で歩きながら聞けたことは、良い体験になったと思う。
●居酒屋でかんぱーーい!
30分ほど掛かってようやく居酒屋に到着。すると表で誰かとTELするのんくんの姿が。
岩ちゃんとすえちゃんは既に店内ということで、我々も向かった。
席に着くと、既に始めていた両御大。我々も速攻で『生』を注文。
TELから帰ってきたのんくんを含め、全員で「かんぱーーい!」。
このひとくちのうまさは格別だ。
そして改めて、まずはお互いの第一印象やネットとの印象の違いなどを語った。
Skyさんやごとっぴさんがまず気になったのは、すえちゃんやのんくんが一体、何者なのか?ということ。
前回の福島オフミで私が初めてその生業を聞いた時に驚いたように、二人もやはり驚いていたようだ。
その後、それぞれの競馬や大会の想い出話などに華が咲いた。
Skyさんと言えば、
ヤマカツスズラン−ティコティコタックのあの秋華賞3万馬券一点的中や、
クイーンスプマンテのエリ女など、印象に残る的中を数々生みだしてきた実績があるが、
そのいずれもが、基本的な予想理念は同じであるということ。
そして、その理念が大きくハマるのが京都であるということ。
あのマイネルキッツの春天もそうだ。
とにかく、この会の会話を終始リードしていたのが、Skyさんであった。
次から次へと繰り出すそのトークは、数年前に府中で見せつけられた○び太さんとのコラボトークとも、
相通じるもの。根本的にしゃべるのが好きなんだなーと、誰もが思っただろう(笑)。
ごとっぴさんと言えば、
何と言ってもそのご本人のそれまでのイメージまで一変させた、
あのヴィクトリーにサンツェッペリンで決まった皐月賞だろう。
思い入れの強かったごとっぴさんが、枠連法則という客観性を身につけたことで生まれた炸裂弾。
9万馬券という配当は勿論であるが、それ以上に、自分自身の殻を打ち破ったと言う意味で、
熱く語ってくれた。
そんなSkyさんとごとっぴさんで盛り上がったのは
≪3強対決≫について。
古くはウイニングチケット・ビワハヤヒデ・ナリタタイシン、ちょっと前では、
アドマイヤベガ・テイエムオペラオー・ナリタトップロード。
いつの時代でも≪3強≫というのは格別に面白く、また熱くさせてくれるものだ。
ごとっぴさんはアドマイヤベガを、Skyさんはテイエムオペラオーを好きだったとすると、
ナリタトップロードが好きだった私は、敗北者だなと感じた。
岩ちゃんにもこれまでに
数々の伝説とも言うべき的中を見せつけられてきたが、
なかでもここで盛り上がったのは、やはりアグネスデジタルだった。
私個人としては、13番人気でいきなり芝のGTをぶっこ抜いたマイルCSが衝撃的な記憶として、
一番ではあるが、岩ちゃんご自身からは、スペシャルウィーク一本被りのなか、
大外から豪快に差し切った秋天が、印象深いようであった。
一方、この話題に今一つ乗り切れなかったのが、
すえちゃんにのんくんの福島勢。
彼らは競馬の捉え方が我々とはやはり違う。
『競馬は馬が走るのではなく数字が走る』といって憚らないすえちゃん。
のんくんも馬への固執というよりも人気とオッズと実力の兼ね合いから、
相対的に妙味あるところを狙い撃つ。
それはまさにギャンブラーの姿でありハンターの姿である。
あまりにも淡々と高配当を仕留めてきた栄光の軌跡は、ギャンブラーとしての地位を不動のものにする代わりに、
我々に鮮烈に記憶として残るようなインパクトある形では残さなかったのかもしれない。
ご本人たちも、そのレースが終わればそれまでと淡白なもの。
想い出より実利益。そんな個性が違う面々がこうして集うことこそが面白いところだろう。
●不調の原因
するとここで、のんくんの携帯に再びTELが。
我々が到着した時もTEL中であったが、
話を聞くと、どうやら、奥方様が車をぶつけたらしく、
それでもろもろの手続きなどで、
連絡をしているようだ。
実は、のんくんは今回、競馬場に来ていることをご家族には
内緒にしており、
むりくり理由をつけて、この土日の参戦をしようとしてくれていたのだ。
思い起こせば競馬場でも、のんくんの携帯には頻繁にTELが入っていたのだが、
競馬場なんぞで電話に出ようものなら、場内アナウンスやら周囲の雑音で、
すぐに居場所がばれてしまう。その危険を回避するため、ひたすら無視し続けていたのだ。
ポケットのなかでマナーモードの携帯がずっと振動し続けるなかでの予想。
「そりゃー、競馬に集中できないわな」。
どこかのんびりムードに見えたのんくんの所作の裏には、こんな葛藤があったのだった。
●芸者遊びが待っている
まだ宴もなかばというところで、「我々はお先に失礼するよ」と、
岩ちゃんすえちゃんの両御大が立ちあがった。
前回の福島オフミでは、全員が同じ宿で宴会&宿泊だったが、
今回は、関東勢の参加者がまだ不確定だったこともあり、宿をそれぞれ別に手配していた。
宿の手配から新幹線の予約まで、全てを仕切ってくれたごとっぴさんのおかげで、
我々は土湯温泉に。
すえちゃんと岩ちゃんは飯坂温泉にそれぞれ手配していた。
また、夕食も予約しているらしく、早めの切り上げとなったのだ。
「これから芸者遊びだよ」と笑って話す岩ちゃんであるが、
冗談とも本気とも取れるだけの地位の確立者だけに、
「まじかよ」の妬みが「またご冗談を」の心の返しを振り切っていた。
すえちゃんは本日の運転手の役を買って出ていたため、ここまでアルコールを控えていたことも、
早めのおいとまに繋がったと思う。
そんなすえちゃんの気持ちも考えずに競馬場からのんだくれの○んくんに○kyさんはまったくー(笑)。
残念ながら今日までの参戦となるSkyさんとの挨拶を終え、席を去り際、
岩ちゃんが何も言わずにすっと1万円札を差し出した。
今日は私のおごりと遠慮しようとも思ったが、せっかくのご厚意、ありがたく頂戴した。
それが礼儀だと思ったから。岩ちゃん、ごちそう様です!。
●どろどろ仲間たち
ここからはのんくん、Skyさん、ごとっぴさん、私の4人での飲み直し。
当然、トークを引っ張るのはSkyさんだ。とにかく息を突く暇がないほど、
隙あらば会話に飛び込んでくるSkyさんのトーク力は素晴らしい。
時には『ここでも口を挟むか』と思うこともたまには、
いやしばしば、いや結構、、、無くはなかったが(笑)、
歳上相手にここまで話せるのは大したものだと感心した。
もちろん話題は競馬やら大会の話が中心ではあった。なかでも大会参加者のなかで注目を集めていたのは、
やはり黒ちゃんだった。
のんくんからの「黒ちゃんってどんな人?」と興味津々だったのはこちらとしても興味深かった。
何故なら、両者を知っている私から見ると、お二人には共通点が実に多いからだ。
確固たる自分自身のスタイルを持ちながらも、常に相手を思いやる姿勢、そして明るさ。
「ぜったいにお二人は息が合いますよ」と正直な感想を伝えた。
チャーさんにはない社交性を持つ黒ちゃんのこと、黒ちゃんとのんくん、
こっそり夜の街に繰り出すのでは、、、そんな気がしてならない。
また黒ちゃん繋がりで、やはりこの方も忘れてはいけないでしょう、
まるさんの話題も上がった。
私ももう、しばらくまるさんとは会っていないため、とにかくイケメンのカッコツケーってイメージだけが、
残ってしまったような気がするのだが(笑)、Skyさんは結構、当時のことを覚えていた。
まるさんとか、最近顔を出さないがnoriさんとかと、飲み会の席で結構しゃべっていたことを明かした。
おかしいなー、俺の中ではSkyさんは○び太さんと下ネタトーク全開のイメージしかないのだが(爆)。
また、とにかくこの大会には黒ちゃん軍団というか
黒ちゃんファミリーというか、
隠れ仲間がぞろぞろいることも大いに盛り上がった。勿論、あまりネタバレしないように注意したが。
そうそう、チャーさんについても勿論、話題に上がった。
ただ、みんな直接会っているし、人となりも十分わかっているので、そうそう語ることもないのだが、
それでも、結婚報告はあらためてさせてもらった。
そして、私はすっかり忘れていたが、
奥さんの尻に敷かれていることを、
Skyさんはしっかり覚えていた(笑)。
それともう一つ、やはりみんなが気になっていたこと、
「何であんなに名前が変わるんだろうね」って(爆)。
ちょっと毛色の違うところで、渋い予想が持ち味の兵ちゃんと浦ちゃんが、
実は知り合いなのだよ、なんて話や、
ごとっぴさんの飼い猫ニーニちゃんの話題なども面白かった。
やっぱり最後の総評≪全員触れ≫にあった
『猫以下』はみんなショックだったんだなーと。
●避けて通れない話
そんなこんなで実に盛り上がっていたのだが、どうしても避けて通れない話題があった。
あの震災の話だ。不謹慎とは思いながらも、どんな感じだったのか、やはり聞きたかった。
その時は何も気にせず、素直に聞きたいと思ったことをそのまま聞いてしまったのだが、
今こうして回想としてまとめようとした時、どれだけ失礼なことをしていたのかと、
自分が恥ずかしく思う。それでも、ここにそのまま書かせていただく。
Skyさんの話は道すがらに聞いていたので、ここではのんくんの当時の状況をお聞きした。
あまり詳しく書くと職業がばれてしまうため、だいぶ端折ってしまうが、
とにかく非常に長い時間、強い揺れが続いていた印象だったとのこと。
また、ほんの少し前まで多くの人と一緒にいた場所では、地震直後にガラスが割れ、
後で見に行った時、ガラスの破片が無数、床に突き刺さっていたらしい。
もしその場所にいたらと思うと、ぞっとするとのことだった。
聞いている我々もぞっとする光景だった。
他にも、揺れが収まった後でも机を頭の上にかざしたまま立ち上がったとか、
今これを読まれている方にはどういうこと?と思われるかもしれないが、
とにかくいろいろと話してくれた。
ライフラインでいうと、電気は思ったより早く復旧したらしいが、
やはり困ったのは水道だったらしい。
また、のんくんの地域では、やはり物資などもなかなか届かず苦労されたようであるが、
Skyさんの住む郡山は、逆に物資には困らなかったらしい。
これは、全国から寄せられる多数の物資が、郡山までは届いたのだが、
そこから先への運搬が滞ったらしく、結果的に郡山で消費されたものもあるとのこと。
関東近郊でも当時は品薄が続いていただけに、これは知られざる事実であった。
ひとえに福島といっても広い。福島県民のなかでも、震災・原発の影響を大きく受けている方がいれば、
一方で他県と変わらず、普通に生活をされている方もいる。
偏った報道に惑わされることなく、本当の姿を冷静に見て、何が大切か、何が適切かを、
自分自身で考えて、行動しなければいけないことをあらためて痛感した。
被災されている方だけでなく、普通に暮らしている方たちのことも考えてあげよう。
そんな思いを強く持った。
●リベンジの誓い
飲み始めて2時間近く経ち、19時をすぎたところで、お開きとなった。
岩ちゃんからいただいたありがたい諭吉さんとともに、残りは当然、私がおごったるわーーー!。
店を後にし、がっつり降る雨のなか、福島駅まで徒歩で向かった。
今日までの参戦となるSkyさんとはここでお別れ。がっちりと握手を交わし、
必ずやまたの再会を約束した。
「東京でオフミやる時はぜひ、声掛けて下さいよ」。
日曜、お留守番の黒ちゃんが一人、掲示板で気を吐いているので、
良かったら参戦してとお願いしたところ、二つ返事で快諾してくれた。
残念ながら今日は馬券的にはいいところを見せられなかったSkyさん。
恐らく帰宅し、より悔しさが膨らんだことだろう。
必ずやリベンジを。その思いが日曜に届くメールに見られることになる・・・。
のんくんとはまた明日。大丈夫?、来れますか?。
「朝一から行ってやる!。今日のリベンジだ!」と
こちらも高らかに宣言し、改札の向うへと消えていった。
A≪
≫Cへ続く
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