■オフミ回想録

■福島オフミ(Aまさかの落馬、まさかの的中)  2012/07/07(土曜)

●3場全レース挑戦!
 再会の挨拶を終え、席に着いた我々5名。6名掛けのテーブル席が一部屋に全部で9つ。 馬券売り場は他の指定席と共通のため、少し離れているが、スタンドとは隣接しており、 また前後の壁にはモニターが複数配置され、生観戦もモニター観戦も出来る、非常に優雅なスペースだ。 スタンド寄りの向かい合わせに陣取った岩ちゃんとすえちゃんは、勿論、朝一から参戦。 しかも、3場全てのレースをやるということだ。 このオヤジ連のバイタリティと資金力には早くも脱帽だ。 良く見ると、岩ちゃんの手元には何とiPadが。 どうやらiPadを使ってリアルタイムにオッズを確認しながら、買い目を絞り込んでいるよう。 この歳にしてiPadを使いこなすナウでヤングなこのオヤジ。やはり只者ではないようだ。
 早速、午前中の成果を問いただしたところ、特にこれといった的中はしていないとのこと。 まずはほっと一安心というところか。 Skyさんもほんの少し前に来たばかりということでこれから。
 というわけで早速、、、と行きたいところであるが、とにかく長丁場の戦い。 まあそんなに慌てることもなかろう。限られた資金を有効に活用しなければならない。 まずはこの場の雰囲気を楽しもうと、ちょっと様子を見ることにした。


ラウンジ席に隣接するスタンド席からの眺め(クリックで大きな画像に)

●まさかの落馬、まさかの結末
 福島5Rの締め切りが近付く中、いきなり岩ちゃんから 「中京5Rに狙っている馬がいる」とのこと。 2歳新馬戦のこのレース。ルミナスウイングという断然人気の馬がいるのだが、 どうやら「友達の馬主」の馬が出るらしい。 それがアップトゥデイトというクロフネ産駒の馬。 ご祝儀かねて、この馬を狙ってみるとのこと。見ると人気はあまり無い。 じゃあちょっと見てみようとレースをモニター観戦。 全競馬場の全レースを席に座ったまま観戦できるという何とも贅沢な状況。ラウンジ席様様だ。
 レースは人気のルミナスウイングが逃げ、直線を向いて突き放す。圧勝ムードだ。 混戦の2着争い。そこに何と外からアップトゥデイトが上がってくるではないか。 「おおー、来たー」、全員が注目する。 するとここでとんでもないことが起きる。 セーフティリードのルミナスウイングが、 何といきなり内ラチに向かって激突!。 騎手を振り落として落馬したのだ!。 思わずこれに室内どよめき。倒れた和田と馬の脇を、アップトゥデイトが先頭で駆け抜ける。 「うわーー来たーーー!まじかーー!」 何と先頭でゴールインしたのだ。
 いきなり見せつけられた我々。ついたぞこれ。当然、注目が一斉に岩ちゃんに集まる。 「やりましたね!」「おめでとうございます!」「すげーなー」、賞賛と感嘆の声が飛び交う。 しかし、どうも岩ちゃんのレスポンスが弱い。なんだ?、なんなんだ?。 すると、岩ちゃんの口から衝撃の言葉が告げられた。

「(落馬したルミナスウイング)9との3連単マルチしか買ってない」

「えええーーー!?」「単勝持ってないの?」「ご祝儀馬券なのに?」、 歳の差も忘れて矢継ぎ早に容赦なく繰り出される驚きと呆れの言葉。 一瞬の静寂も許さず、今度は大爆笑!。なんじゃそりゃーー!。ありえねーー!。 岩ちゃん曰く、 「いや、さすがに(断然人気馬)9は外せなかったよ」とのこと。 単勝で17.7倍、3連単は18万馬券。 ほんとは友達の馬主さんにお祝いのTELでもしてあげたいところなのだが、 もし買った?と聞かれて、まさか3連単マルチで落馬して外したなんていえないわけで、TELも出来ない。 いやもう、今日はこれだけでネタ十分。いきなりお腹いっぱい笑わせてもらった。

●のんくん登場!
 そんなやり取りが一段落した頃合いに、ついにのんくんが登場。 あーそうだ、この顔だこの顔。 相変わらずスポーツマンらしい雰囲気のなかに、怒った顔が想像できないようなニヤケ顔(笑)。 いやいやそういう意味ではなく、明るさと優しさの塊のようなのんくんと久々に再会。 まずは岩ちゃんとご挨拶。初対面となるSkyさん、ごとっぴさんとも挨拶を交わし、 そして私を見るや、、、「あー、来てるねー」。 岩ちゃんと同じこと言うなっつぅの(笑)。 これで役者は揃った。あらためて戦いの始まりだ!。
 ・・・と言いたいところだが、まずはのんくん、今起きた岩ちゃんの出来事をみんなで紹介。 状況が飲みこめないのんくんには、最初、何を言われているのかわからなかっただろう。 先頭走ってて何も無く落馬?、岩ちゃんの馬が来たのに当たってない?。 みんな興奮してポイントばかり話すもんだから、何のこと?と思ったことだろう。 ようやく理解したところで、「見たかったなー」。 さて今度こそ気を取り直して、はじめましょうか。



●パドック見参
 福島5Rをパスした私は6Rからいよいよ始動。最初ということもあり、パドックを見に行こうと、 ごとっぴさん、Skyさんを誘ってパドックへ。久々に見るパドック。 建物に囲まれるように配置されたそれは、府中などに比べると狭く感じるが、 今回は4Fというかなり上空からのアングルなので、それほどの違和感はなかった。 のんくんもパドックにやってきて、一緒に観戦。 本来ならもっとあれやこれやとしゃべりながら見れば良かったのだが、 それぞれ、かなり気合入りモードだったためか、さほど意見交換もなく、 のんくんはそそくさとその場を後にした。 時計のある人気勢はどれもなかなかいい馬体。 そんななか、ごとっぴさん イチオシはトーセンプリモ。 前走は大敗したものの2走前はここ福島で2着している有力馬だ。 ただ、私の目にはちょっと太いかなーという感じ。 ごとっぴさんも少し危惧していたが、大丈夫との判断。果たしてこれが吉と出るか凶と出るか。
 レースはそのトーセンプリモが逃げを打ち、そのまま先頭ゴールイン。 ただし、馬券は抜けてしまったようで、的中には至らず。 私の◎も見せ場なし。他のメンバーも撃沈のようだった。

●のんだくれキター!
 ここで私はどうにも腹が減ったため、一人、1Fのジャンクフード売り場へ。 席に持っていくのも面倒だったため、とりかつ丼を掻きこみ、気を取り直して福島8Rに挑んだ。 馬券売り場の上部についたモニターでパドックを確認。 ここは初ダートながらアドマイヤレイが一枚抜けている存在。ダートも問題なしとして素直に◎を。 席に戻ると、何とのんくんとSkyさんがいつの間にか結託して 早くもビールを飲んでるではないか!。 きたー!のんだくれオヤジきたー!。 到着当初から、どこかのんびりモードののんくん。 どうやら、予想・競馬を楽しむというより、 この場の雰囲気を楽しむことに主眼を置いているようだった。 こうなりゃ私もビールを、、と売店に突撃するも、400円という値段に腰が引けた。 気がつけば150円のコーラを手にする私がそこにあった。
 さて、このレースはこのアドマイヤレイの取捨がポイントだ。我々のなかでも意見が分かれ、 素直にレイ◎派が私とすえちゃん(だと思った)。他のメンバーは敢えて軸から外してきた。 レースでは番手追走のアドマイヤレイがきっちり直線抜け出して快勝。 やはり格が違ったようだ。但し、2着3着に伏兵が突っ込み、的中ならず。 厳しい戦いが続いた。



●まさかの男、まさかの的中
 その後も厳しい戦いが続く中、 ちょっとここで私も中京10Rを予想。 古馬1000万の芝7ハロンハンデ戦。 普段から関西のレース予想が多い私にとって、狙っていそうなこのレース。 今回は近走内容をチェックできないため、過去の記憶とレース展開、持ち時計から考察。 ◎にはウインドジャズを指名。 ○には圧倒的人気の軽量3歳・ゴールデンムーン。 ▲にはトップハンデながら力上位のデンコウジュピターで勝負。 当然、◎-○▲-△と○▲-◎-△という東スポ渡辺方式の3連単フォーメーション勝負だ。 とにかく今日は一発大きなのを当てたいと3連単オンリーで出来る限り勝負。これが奏功する。
 モニターを見守るなかスタート。軽量ノブクイーンを先頭に前が飛ばす展開。 中団やや後ろにウインドジャズは控える。その前にゴールデンムーン。 デンコウジュピターは後方待機だ。 速い流れのなか、4コーナーを廻って直線。まずはゴールデンムーンが外から抜け出そうとする。 そこへ大外から◎ウインドジャズが追い込んできた。 「よし来たー!」、ラウンジ席という室内ながら構わず絶叫開始。 ウインドジャズが先頭に躍り出る。そして更に大外から後方待機デンコウジュピターが飛んできた。 「よし、そのまま!」。祈るような絶叫。そしてゴール!。 思わずガッツポーズ!。ほぼ本線的中!。 みんなからも思わず祝福の声。「2万ぐらいかなー」「3万ぐらいつくとオイシイなー」の憶測のなか、 ついに確定し、配当がモニターに表示される。 そこに映し出された配当は、3連単:10-15-17 65,670.-。 6万馬券来たーー!。新幹線+宿代来たーー!。 みんなから祝福の握手を求められる私。突然だったため、のんくんとは赤ペン持ったまま握手。 恐らくのんくんの手のひらには赤ペンの跡がついたのでは?(笑)。まさに至福の時。 この瞬間、ラウンジ席の他のグループも、思わず溜飲を飲みこむ音が聞こえてくるようだった。
 そんななかでも悔しさを隠さないのが岩ちゃん。 「いやーすごいねー。 福島のパドックを見て中京を当てる。いやー、すごいなー」、 「俺も福島のパドック、見てこんとあかんなー」、 どんな負け惜しみやねん(笑)。
 しかしこのことが、この後とんでもない奇蹟を起こすことになろうとは、 この時点で知る由も無かった・・・。



●最低人気◎の波紋
 一番やられたくない男の的中で、明らかに場の空気が一変した感のあるラウンジ席。 そんななかで迎える、いよいよ3場メインレース。 馬柱をよくよく見てみると、 何と中京・関ヶ原Sにアグネスミヌエットが連闘で出ているではないか。 近走ろくな見せ場もない7歳牝馬。当然人気は最低人気。 まあ単複かワイドあたりで応援しようかなと思っていたのだが、さきほどの的中が人間を狂わせる。 イケイケドンドン状態で当然、3連単頭で勝負!。 帯封も見えるこの無謀な挑戦に、 動揺したのは岩ちゃんにすえちゃんの重鎮たちだ。 「なんで?」「なんでこの馬?」。 いや理由なんてない。ただ昔から好きで追いかけていた馬だっただけということ。 冷静に事の流れを把握していたSkyさんからは 「最初は単複かワイド狙いだったんですよ」と、 告げ口とも取れる助言をしてみたものの、一発かまされたことで思考回路が乱された重鎮たちには、 この狙いの論理的根拠がどうにも見い出せずに、翻弄されていたに違いない。
 馬券購入と福島メインのパドックチェックのため、馬券売り場のモニターで一人、 このレースを観戦していた私。いつも通りの後方待機から、直線でも後方に沈んだまま。 直線、端に移った姿はもう走るの疲れたよ、と言ってるように私には見えた。 福島メインの馬券購入を終え、席に戻ると、早速、中京の話が。 「どこ走ってた?」「全然映らなかったぞ」、と揶揄する発言。 しかし気付いていないのか。私の◎に注目した時点で、あなたたちは敗者であることを。むふふ。
 なかなかみんな調子が上がってこないなか、ふと気付いた。 のんくんとSkyさん、いつのまにビール3杯空けてんだよ(笑)。

●初日の戦い、終える
 その後、福島メイン、更には3場最終Rとみんなトライしたものの、結局、芳しい成果は上げられず。 最後はため息とともに、土曜日の競馬が終了した。 結果、まさかの一人勝ちとなった私は、 この後の飲み代もまかせろ状態。 こんな気分にさせてもらったんだ、当然当然。いくらでも払ってやるよーー。 すえちゃんが車で来ているが、全員は乗れないということで、 ごとっぴさん、Skyさん、私の≪若者3名≫は、 タクシーで駅前に向かうことに。 ここでいったん、分かれることとした。

@≪ ≫Bへ続く