フェンダークネスカムズ
When Darkness Comes / Twilight Creations Inc.
ショートコメント
●RPGとボードゲームの折衷型のボックスゲーム、ホラーシリーズ完結後、スパイストーリーやSFに転針
Role playing boardgame, after concluding modern horror campaign, spystory
and Sci-Fi is now covered.
published |
designed |
players |
time |
2002 |
Todd Breinstein |
2-4 |
1+ hours |
RPGボードゲーム
「ゾンビーズ」のシリーズで知名度を上げたトワイライトクリエーションが出してきたRPGとボードゲームの折衷型のボックスゲームです。
ボードゲームとしては、スクエア式のタイルがたくさん入っているものをシナリオによっていくつか組み合わせた舞台で、ミニチュアフィギュアの人物コマを一人受け持って、状況設定に従って敵と戦ったり、探し物をしたり、逃走したりするのです。
RPGとしては、こうした場面をいくつか繋ぎ合せた全体のストーリーをGMの語りによってプレイしていき、その中の重要な場面でのアクションをボードゲームでプレイすることになります。
最初のシリーズはモダンホラーの4部作で、目覚め、内なる恐怖、解き放たれた地獄、夜明け前の闇の4作からなります。
シナリオブックは毎回新しいものが追加され、4部作全体が繋がっていて壮大なストーリーになっているとのことです。
ファイナル・コメント
モダンホラー4部作完結後、スパイストーリーに展開した「もっとも危険なゲーム」、映画「マトリックス」を思わせるボックスアートのSFもの「これはハプニングではない」などが登場しています。
また、現時点では噂段階ですが、その次はアーカムのミスカトニック大学を舞台にしたホラーの新作だとか‥。
RPGとして全体を遊ぶには荷が重いゲームですが、その一方でシナリオを一つだけボードゲームとして遊んでカッチリした競技用ゲームになっているかというとそこまでの単体ボードゲームとしての完成度は第1作の最初の方のシナリオを遊んだ範囲では感じられませんでした。
ある程度、読みこなして全体像を掴んだ上で、面白そうなシナリオをプレイタイムとメンバーに応じてセレクションして繋いで遊ぶのが良いのかなと思います。そこまで労力を掛けられるかどうか次第ですが、やれば面白そうな感じはします。
基本システムは上記の通りですので、どちらかと言えば簡単なゲームです。個々のシナリオをボードゲーム的にプレイする分には、そのシナリオのセットアップと特別ルールと勝利条件を読めばプレイできます。そのシナリオの設定もプレイするだけなら読まなくても問題ありません。
けれども、このゲームの本来の姿は、全体のストーリーの流れの中で、個々のシナリオの重要性を位置づけた上でプレイしてこそでしょう。
そうなると、シナリオブックの全体を読み通してキャンペーンストーリーを理解した上で遊ぶ必要があります。ゲームマスター役の人が一人だけ読んでおけば良いわけですが、1ボックス分だけでも結構なボリュームです。ホラー編の4部作の全体に取り組むとなると、かなり本腰を入れて掛かる必要があるでしょう。
目覚めの主要な登場人物6人のプロファイルカードとミニチュアフィギュア、そしてキャラクターシートを下の画像に紹介しました。
RPGらしくキャラクターには、スピード、アタック、デクスタリティ、インテリジェンス、パースエイション、メディカル、デフェンスといったアトリビュートと、様々なスキルが設定されています。
敵と戦ったり行動の成否を決定するときには、ダイスロールで判定を行います。
このときに面白いのは、使用するアトリビュートが振るダイスの個数を決定し、スキルでこれが増減します。そして、振ったダイスでできるダイスポーカー、もしくはヤッツイの役の強さのようものを最終的な判定に用います。
一番低い役は、単なる6の目で、これが1ポイントです。同じ目が二つ揃ったペアは2ポイント、数字が3つ繋がる3ストレートは3ポイントという具合です。