2004年の初夏

2004年4〜5月にプレイしたゲームの備忘録です。

●契約の箱
●契約の箱
最近の我が家の夫婦対決ゲームの主戦場は、契約の地。
初戦は128対137で敗戦、二戦目は167対146で勝利した。

●ボーイング
某所で入手してきたボーイングを二人で対戦。二人ではイマイチという気もするが、叩き方の練習にはなったか。スコア的には2マーブル差で奥さんに敗北。

●指輪物語:コンフロンテーション
どうも奥さんに劣勢なので、ウォーゲーム要素のあるストラテジーゲームに戦場を移した。
初戦はサウロン陣営を持ってフロドを倒して勝利、二戦目は旅の仲間を持ってフロドが見事にマウントドゥームに辿りついて勝利、連勝して沽券をなんとか保った。

●ウォーロック
自宅にゲームなメンバーを集めてのゲームな一日。
本題は次のフォートレスアメリカなのだが、昼食の前のウォーミングアップでゲームズワークショップの初期作でマジックにも影響を与えているのではないかという魔法戦闘カードゲームのクラシックをプレイする。多少の問題があるゲームなのだが、プレイ中は特に揉めるようなこともなくスムーズにプレイでき、参加者の評判は上々だった。

●フォートレスアメリカ
この日のメインディッシュ。オーナーのお約束で単独で侵略者連合と対決するアメリカをプレイした。
アメリカンヒーロー的なアメリカの抵抗が用意されてはいるものの連携の取れた侵略者連合軍の前にあと少しを耐え切れずに敗北してしまう。
最終ターンの侵略者間での勝利決定の場面で、次の防衛を考えずに好き勝手に暴れさせてもらって鬱憤を晴らすも負けは負け。
とは言え、一人で皆に攻められて辛くはあるものの楽しかったのも事実で、その意味では良いゲームかも知れない。ルールの不明点はあるが、プレイアビリティも良い。またプレイする機会もあるだろう。

●コヨーテ
近所の友人宅を訪問してゲーム。最初は最近のヒット作のコヨーテ。
カードの枚数のバランスが見事で、これが初心者にとってはアクセントとして、中級者にとっても状況を単純にパターン処理させないバリエーションとして上手く作用していると思う。

●ハゲタカの餌食
●ハゲタカの餌食
先日自宅でプレイして盛り上がった懐かしのゲームを再び。この日も盛り上がって2回続けてプレイした。
1回目は友人の奥さん、2回目は我が家の奥さんが勝って女性陣圧勝。

●絨毯商人
この日はタイプの異なるゲームを意識して、今度はオークション系ゲームのイントロダクションとして古典のこの作品。
悪くはないのだが、値段の根拠がない状態で買った序盤のもので勝敗が決まってしまったりすると、スキルの要素が薄く感じられてしまうのでいま一つかも知れない。

●はなまる作文ゲーム
最後はお話し系のイントロダクションとして、これも数年ぶりに登場のはなまる作文ゲーム。初見のときは関西でプレイして圧倒的なノリで盛り上がったが今回は少々の不安を持ってのスタート。それなりに盛り上がってホッとし、最後に自分が勝利してこれまた少しホッとした。

●契約の箱
東京JAGAでの対戦。このゲームを是非と言うリクエストがあって持ち込んでプレイした。
カルカソンヌとテイストにほとんど差はないが、細かいテクニカルな要素が増えて小太刀の応酬が激しくなって、こちらの方が少しベターではあると思う。

●7人の賢者
結果的にはこの日のメインディッシュ。軽いゲームかと思い、ルールを読んだ段階ではそれほど期待していなかったのだが、重厚なメンバーに恵まれてシリアスなマルチプレイの醍醐味を満喫できる展開となった。2時間の中に合従連衡の綾がたっぷりと盛り込まれた、ほかに類を見ない佳作と思った。他の参加者の評判もかなり高かった。
ボーイング
●チタデレ
残り時間で「操り人形」の米国版拡張版である「チタデレ」をプレイ。
今回はオリジナルキャラクターと思い切って入れ替えて魔女、呪術師、錬金術師、航海士を加えてプレイしてみた。
全体に展開がもったりとした感じで、特に前の7人の賢者が密度の高いプレイだっただけに、今ひとつのプレイ感となったのは否めなかった。
追加キャラについては相互作用があるので単独で是非を議論するのは難しいが、少し備忘録として書いておきたい。
魔女は良いのではないかという気がする。暗殺者は効果が強烈過ぎて暗殺された人のダメージが大きすぎた嫌いがあるためである。ただし、ルール的には魔女はわかりにくいことは確かである。
呪術師が入ることの問題は手札全交換の魔術師がいなくなることであり、結果として手札をたくさん貯えることのリスクがなくなってしまうことである。結果として建てるつもりもなく手札を山のように抱えているプレイが許容されてしまい、いささかいただけない。
錬金術師ははまると商人より遥かに強烈な金貨メリットをもたらす能力で、これは悪くないのではないか。ただし、緑の建物の価値が相対的に下がると言う多少の副作用はある。
航海士は一攫千金型の能力で、オプションが二つあることもあって使いやすい。ここで問題だったのが、今回は暗殺者と魔術師がいなかったため、強い能力を持つことで暗殺されたり、多量のカードを持つと手札を交換されたりしないため、航海士が単純に強くなってしまったことにある。バランス的には問題児かも知れない。

●ドラダ
自宅に奥さんのお客さんがやってきてのゲーム。
ルールがわかりやすくて、それでいてゲームというものが子供だましでないことを知ってもらうためのアイテムとして古典的な変形スゴロクを出して見た。早く進むのが良いわけではなく、しかも複数のコマをチームとして運用することの強みが見えるという意味で、たかがスゴロクでないと思わせる作戦。

●ボーイング
先日、奥さんと二人では盛り上がらなかったが懲りずに4人で対戦。アルコールが少々入っていることもあって大いに盛り上がった。
オーナーの利で叩き方に一日の長があって勝利した。
ヒトラーズウォー
●ゴールドラッシュ
クニッツアの懐かしいカードゲーム。シングルデックをめくっていき、それをどう配置するかだけのゲームでありながら、作戦もあるし決断を強いられる。ビッグなコインカードがどこで出るかに勝負は左右されがちだが、そうしたラック要素の強さも題材から納得させられてしまい、単純な仕組で独特のテイストを持つカードゲームとして面白い。ドラダに続いてお客さんのMちゃんが勝利。

●コヨーテ
この春の大ヒット作コヨーテ。鉢巻をして負け犬マーカーを付けて記念撮影するのは思わず笑ってしまう。
この日、4つ目のゲームということもあってゲーム慣れしてきたところでの鉢巻ゲームで、これも大いに盛り上がった。

●ヒトラーズウォー
個人的には好きなのだが、なかなかきちんと予習して人数を揃えてのプレイができない。
しかし、この日はきちんと開発ルールまで入れたキャンペーン2を3人でプレイできて満喫できた。
西側を初めて持ったが、ドイツの爆撃機の開発段階が少なすぎて対空砲がどう転んでも間に合わず一気に戦意崩壊させられてしまうのにはまいった。これまで西側を持ったことがなかったので感じていなかったが理不尽と言っても良いのでは?
ただイギリスが陥落するとわかると、在英連合軍は相次いでアイルランドやポルトガルやノルウェーに宣戦布告して陥落の瞬間に英国にいないように離脱するわけで、実際にはイギリスが落ちたからと言ってそれで戦況が圧倒的に悪いとも言えないのがこのゲームの凄いところ。イフのB級SFゲームと言って良い気がする。
エイジオブスティーム
●エイジオブスチーム
新宿の某所でのゲームな半日。
その前半戦がコレ。1830では重過ぎる、でもクレヨンゲームでは頭を捻る妙味がない‥、そんなプレイヤーにピッタリのレベルの鉄道ゲーム。ファミリーゲームの限界いっぱいくらいの難易度で、プレイヤーのスキルを試させてくれる佳作。
ただし初心者に勝機はないのでレベル差があるときはゲーム展開を楽しんで結果を見ないでもらえる顔ぶれか?
この日はそういう意味では良い顔ぶれに恵まれて非常に楽しくプレイできた。最後は長期の計を立てて、最初から最後の理想の鉄道会社のイメージを描いてプレイしていた彗星さんの手厚い勝ち。行き当たりばったりでベストを尽くして2位だったが、勝機はなかった。

●ヴァレンシュタイン
30年戦争を題材としたバトル系のドイツゲーム。
30年戦争と言う題材を意外なほど良く表現していて、膠着することなく後腐れなく人をどんどん攻撃しあえる独特のテイストのマルチプレイヤーズゲーム。殺伐としてしすぎて突き抜けてしまってあっけらかんとしている独特の世界。
それになによりキューブを振ると中で滞留しているものと置換されたりして思わぬものが出てくると言うタワーのギミックが凄い。
これだけの細工でこんなにアバウトで、それでいて適度にランダムで適度に読めるあたりがまた独特。
オリジナリティという点ではかなり高く評価できる一作。
フェンダークネスカムズ
●フェンダークネスカムズ
シナリオ1、シナリオ2
RPGのシチュエーション補助システム部分が単独のボードゲームでも遊べると言う作りのゲーム。ホラー編だけでも数作を連結してキャンペーンになっていて、さらにスパイ編や、マトリックス編まで登場している。今回はボードゲームとしてのプレイをソロで試してみた。
率直な印象としてはボードゲームとして競技用として遊ぶには作りが甘い。しかし、ヤッツイライクなスキル/戦闘判定など面白い部分もあり、良いゲームマスターがRPGの支援ツールとして上手く運用すれば確かに面白いような気もする。問題は誰がゲームマスターになるかか?

●ハンニバル
ソロプレイでの練習。次項参照。

●ハンニバル
○ローマ vs カルタゴ×
長年の懸案だったカードドリブンのシモニッチの古典。シモニッチのゲームは、キャンペーンスターリングラードも、レジョンドビギンズも良かったので期待していたが、これは世評が高すぎるのではないか? 過剰な期待を抱いていたこちらがいけないのかも知れないが、地中海と言う障害物があってリング状の回廊でしか戦闘ができないこと、ハンニバルが突出気味であることもあって局面の多様性に欠けるように思う。また、PCマーカーが主体のゲームで、戦闘行動が脇役でPCマーカーに影響するイベントカードの引きの要素が強いように感じられるのもフラストレーションかも知れない。
とは言えこのときのプレイは意外な展開の連続で、ローマを持ってスペインに逆上陸し一時はスペインに領土を築くと言う展開。ハンニバルがスペインに返して平定されてしまったが、その後に再びアルプスを越えてきたところをマルケルスが撃退してカルタゴ投了図に。

●コンベア
昨年のゲームマーケットで入手した創作ゲームの小品。
モティーフが草上仁風で面白いが、ゲーム自体も独特のバースト系のカード/ボードゲームで面白い。

●EN GARDE
先ごろデュエルの名前で拡張版で再版されたクニッツアのフェンシングカードゲーム。
相手との間合いを見ながらどこで一気に詰めるのかを争うモチーフの雰囲気を感じさせるゲーム。

●インバース
●インバース
夫婦対決ゲームシリーズ最新作。
プッシュアウトしたタイルが相手に渡り次のプッシュアウトに使われていくと言うアブストラクトゲーム。
どうしたものかこのゲームでは、序盤リードしている気がするのだが終わって見ると奥さんに勝てないという展開が続いている。今回も2連敗。
ウィルダーネスウォー
●ウィルダーネスウォー
●ウィルダーネスウォー
ハンニバルが面白かったのでカードドリブンでプレイアブルでテイストの違うものを探してボードゲームギークを読み漁ったところ、題材はマイナーだがゲームの作り(特にルールの書き方)と、実際のプレイでの作戦の幅と、シリーズ中でもオリジナリティがあるという点でこれが良さそうと言う結論に。
急遽、買ってルールを読んでソロプレイしてみたのだが、題材独特のゲリラ戦と正規軍の大規模戦闘が混交し、戦闘正面が3箇所以上に分散することもあってなるほど面白い。1回目はルールの読みこなし具合が甘くいろいろ問題があったが、これを踏まえてルールの要約を作成して挑んだ2度目のソロプレイでは醍醐味を満喫できた。戦闘結果表が振り切れるほどのイギリス軍がルイスバーグからケベックへ攻め上るも最後にカードを引ききれずに時間切れで敗れる展開となった。
近日中に是非とも対戦して見たいゲーム。

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