BIZZARE レーベルについて(1)

このホームページを「BIZARRE HOMEPAGE」としたのは、この時期のザッパ
が好きという事もあるし、色々とタイトルを考えていた時に、大好物の「バーント・ウィニー・サンドイッチ」のレコードをひっくり返しながら、このデザインやっぱいいな、と改めて思いこのタイトルにしようと閃いたからだ。実際、カル・シュンケルの描いたこの時代のザッパ関係のアートワークは本当に凄い。(最近は、BEST・BANDのジャケット等を見る限り、才能が鈍ってきたと思わざるを得ないが。)
また、この時代のレア盤を大枚叩いて収集してきたせいもあり、思い入れが強い
のだ。まあ、BIZARREというと、アダルト系のホームページと勘違いされる恐れ
があるが敢えてこのタイトルにする事にした。後はへんなメールが来ない事を願うのみである。

というわけで、BIZREE RECORDSを枕に(まあ、紹介もいたしますが。) 1969年頃のザッパの音楽活動をふりかえって見る。1969年といえば言わずとしれたザッパの傑作ギターアルバム 「HOT RATS」の出た年である。また、ザッパの第2子、ドゥィーズルが誕生した年でもある。68年、ザッパは生涯で一度だけ、多数の異色アーティストを抱えたレーベル「bizarre records」を創立する。当時、ザッパはまだ28才、マザーズは一時解散したものの、最初の絶頂期出会ったことは間違いなく、また同時に自分のお気に入りのアーティストを育てようという野心に満ちた頃だったと思う。まだ、レザーの頃の様にワーナーともめていず、どちらかというと良好な関係を築き上げていた頃である。ザッパの特徴として、様々なジャンルにおける作品の発表(映画200モーテルズ、オーケストラとの共演等)があり、今後様々なアーティストを育てて行くわけであるが、以外と関わったアーティストは自分のバンド以外では少ない。1972年のフィルモアでのジョンレノン、グランドファンクレイルロード、ドウーワップグループのルーベンアンじぇtts位であまり多いとはいえない。
また、この後のザッパのレーベルといえば、ソニー時代のZAPPAレーベル、個人レーベルであり、且つ通販専門のバーキング・パンプキン位であり、そのどれもが自分の為のレーベルだった。

なぜ、このBIZARRE・RECORDに注目したかこれから、書いてみる。ザッパを考える上で大きなポイントになるのは、まずマザーズオブインヴェンションの時代、そして、解散後のホット、そしてフローアンドエディーの時代、
そしてモントルーでの事故を経てのグランド・ワズーの時代、そしてオーヂションをし、バンドのメンバーを採用していくザッパとしての時代…僕の中では大きくこんな分類が出来上がってしまっている。
この中で一番聞いた回数が多いのは勿論、ソロの時代であるがザッパの死後、何かとソロ以前の時期が気に掛かる様になってしまった。それは同時代人としての生身のザッパが存在せず、リアルタイムでの情報をもう得られない、と言うことがあるかもしれない。ザッパは常に先駆者であった事を考えると、今、インターネットを始め、CDEXTRA、DVD、等進歩し続けるメディアをザッパがもし生きていたらどう活用していただろう、ということを想像してしまう。
すべては、仮定でしかないので、いくら考えてもむなしいことだが、もし、あと5年長く生きる事が出来ればどうなっていただろう。どれだけの遺産が残されていたかと考えるとやはり、早すぎた死と思わざるを得ない。
CD−ROMを、またインターネットによる効果的な情報の伝達を今のアーティストといわれる(或いはロックスターといわれる)人々がどれだけ活用しているといえるのか。ザッパだったら自分の制作予定、 政治や様々な事柄に対するコメントをインターネットで縦横矛盾に展開し、CD−ROMで公開できなかったトラック、映画等、様々な要素をミクスチャーして、画期的な作品を発表していたに違いない。
そういった意味で、ザッパをリアルタイムに体験できないのが本当に残念だ。それで、死ぬ前に発表されたCDがFLO&EDIE時代の「プレイグラウンドサイコチックッス」、第一期マザーズの「アヘッドオブアワタイム」である事を考えるとザッパ自分が完全にコントロールする前のバンドに対する思い入れがあり、生前にどうしても発表したかったと思えてしかたない。
とにかく、ザッパがソロであくまで自分の思い通りに演奏してくれるバックミュージシャン達を使いだす前(ある意味で未完成)の時期が 何故か気になって仕方がない。マザーズが解散し、「興奮の一夜」がでる前の1969年から72年までの3年間である。
この時期を、自分なりに再度辿り直してみたくなったのだ、またそこで何かを新たに見つける事ができるかもしれないと思う。 とりあえず、 その第1回としてBIZARRE・レーベルについて振り返って見よう。(次回へ続く。)
 

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