2004年の酷暑

2004年8月にプレイしたゲームの備忘録です。

●ラッシュアワー2
夏休みで出かけるときに、交通渋滞に備えて交通渋滞ゲームを持ち歩く。
以前に1のセットをプレイし終えているので、今回は2を。最初少してこずるが、エンジンが掛かってくると解き方の要領が見えているせいか思ったよりハイペースで進んでいく。2は入門者レベルがなく、中級10門から始まり、アドヴァンスド、エキスパート、最後はグランドマスターになる。34問目まで解いたところで現在ホールド中‥(^o^)

●アウトリーチ
長年のSFゲームの懸案、アウトリーチをプレイする。
銀河が渦巻状をしていることを改めて感じさせてくれる大スケールのゲーム。地道な積み上げ型の一種のマネージメントゲームで、数字キーピング作業の感覚は意外にGDWの「ベルター」当りに近いかも知れない。
このスケールでプレイしやすいマルチのSFゲームとしては、同じSPIの後年の「ソード・アンド・ザ・スターズ」の方がプレイしやすくデベロップされているかも知れない。その意味では、やや追い越されたゲームなのかも知れない。

●ビッグシティ
SGC8月例会。
「ビッグシティ」のリベンジマッチ。今回は、二つ目の公園と工場はボイドになるルールでプレイした。ただし、人数は5人。
結論的には、妨害工作である公園と工場は1つずつで十分だと思う。また、人数5人はかなり厳しい気がする。
いずれにせよこのゲームの問題点は、交渉によるトレードがないため、他人の思惑を妨害するネガティブ戦術ばかりが錯綜し、都市計画の浪漫が広がらないことだろう。プレイし終わると、いつも「ビッグシティと言うよりスモールタウンだよね」という感想になるのは、このためだろう。
ミニチュアのコンポーネントが素晴らしいだけに惜しい気がする。思い切って、土地カード交渉ありにすると、全然違うゲームになるのかも知れない。
勝者は最後の最後に教会を建てて逆転したOさん、自分は勝ったつもりでいたが二位に沈んだ。もっともOさんは、最後のタイルのカードを自分でどんどん埋めて教会を建設可能にしたということで、教会にうっかり振り込んだという訳ではなく、かなり見えにくい逆転筋だった。

●プエブロ
4人プレイのプエブロ。
いままでイマイチの評価だった「プエブロ」だが、4人で初めてプレイしたところ、大いに盛り上がった。人数が多い方が思惑が錯綜して悲喜こもごもで面白い。
パズル的ではあるのだが、パーティーゲームに使いえる作品だと思う。4人だと敷地が狭く、上に行くことも戦術として早くから重要になると言うのもプレイの上で選択の幅を広げていて、これも面白さが増す要因の一つになっている。

インプレイでは良い線で進めて行ったのだが、上からの査察で一発痛いのを終盤に浴びてしまい2位に沈んだ。1位になったFさんは早期に上に上がっていて、少しダメージを受けていたが最終決算では隠れおおせていて逆転勝ち。お見事。

●指輪物語カードゲーム
クニッツアらしいシンプルな数字のプレイスメントで駆け引きをしていくゲーム。場面が新たに移るときに隣接させていくルールが、いかにも旅の雰囲気を出しており、駆け引きの要素を増やしてジレンマを生み出している。
これはクニッツアのこのタイプのゲーム(たとえば「アトランテオン」、「市場のお店」など)の中でもベストの出来栄えではないかと思う。プレイアビリティを増した再版がFFGから出たのも肯ける。

●ロストワールド
△ゴブリン 対 ゆうれい男△
×ゆうれい男 対 剣士○
往年のNOVA/ソフトバンクの対戦型ゲームブック。
今回はベテランの対戦相手を得て、こちらは初心者ながらも楽しく遊ばせてもらいました。最初はゴブリンを持ってゆうれい男と対戦、どちらも突きが弱いタイプの武器を持っている都合で相手のバランスを崩しても、バックステップされてしまうとさっぱり追い込めないと言う展開に。なかなか決着がつきそうにないので対戦カードを変更することに。
次に初めてゆうれい男を持って剣士と対戦、中盤までは良い感じで行ったのだが、相手が武器を落としたところを攻めきれず、次は逆に無理にタッチしに行って逆襲を浴び、最後は逆転負け。剣士はテクニックが多彩で、なかなか選択肢を狭めきれず粘り強いと実感。

●ワンスアポナタイム+ダークテイルズ
新発売の拡張キットを加えてのプレイ。
率直に言って「ダークテイルズ」は思ったほどダークではなく、これによる劇的な雰囲気の変化を期待していた意味では不発だった。その一方でガジェットが増え、ダークなテイストのものも増えたことで物語の広がりは出ると思うので拡張としてはあってしかるべきものだと思った。

●チャイナタウン
「ビッグシティ」がどうも思わしくなく、ギークを見ると「ビッグシティをイマイチだと思ったらチャイナタウンを試してみろ」というコメントを発見。そこで、捜索して「チャイナタウン」を入手して見た。
全てのものが交渉対象になり得ると言う自由度の高さと、ミニチュア趣味でなく全て紙タイルというところが正に対照的。けれども、ゲームプレイ的にはこちらの方が確かに面白そう。今回はソロプレイだったが、近い内にきちんと遊んで見たい。

●ゲームオブスローンズボードゲーム
原作小説も含めて本格的な取り組みで身内の懸案のボードゲームを5人のフルメンバーで本腰を入れてプレイ。
プレイ時間的には7時間近くに渡ったが、かったるいとか、長すぎるという印象はそれほどなかった。
ただし、メンバーによると思うが、警戒心の強いメンバーで集まると、10ターンあるということが見えているので5ターン目くらいまでは決定的なコンフリクトを回避してしまうかも。そうだとすると、7ターンくらいあれば良いのかという気もする。そのときの問題点としては、ワイルドリングの攻撃がほとんど来なくなる、王家カードの回転が少なくなりカードマネージメントの妙味が薄くなる‥などが考えられる。
逆に積極展開するプレイヤーが集まるのであれば10ターンくらいないと世界征服の構図が描けないのでそれはそれで物足りないのかも知れない。
いずれにせよ地政学マルチの新世代の傑作であることは間違いない。ただし、6人だと最初から過密で辛すぎはしないかと拡張キットに懸念の声は出ていた。しかし、FFGは「バトルミスト」でも「サンダーズエッジ」でも、拡張が本体の弱点を的確に補っていたので、見て見たい気はする。

2004年の猛暑に遡る
bqsfgameの日記に続く