■オフミ回想録
最後の最後にこんな『オチ』が・・・(改) 『2006/05/13(土)』

2年ぶりに名古屋から兵ちゃんと浦ちゃんが府中参戦。noriさんとともに久々にオフミ開催。複勝馬券師らしく兵ちゃんが渋い予想を的中させれば、私も負けじと3連複で中穴ヒット。noriさんも見事に3連単で一発逆転と、それぞれが持ち味を存分に発揮して、しっかり見せ場を作ってくれたなか、唯一、調子の上がらなかった浦ちゃん。しかし、最後の最後に、こんな『オチ』が待っていたとは・・・。

●久々の参戦

 はじまりは1ヶ月ほど前、予想大会の常連である兵ちゃんから、「オフミやりませんか?」とのメールが。同じ仲間である浦ちゃんとともに、地元・名古屋から上京するとの連絡だった。兵ちゃん・浦ちゃんとは、実に2年前の秋、毎日王冠が行われた日の府中で一度、お会いしており、今回が2度目。「そりゃー、やらないわけにはいかないなー」とばかりに、早速、常連の関東オフミメンバーに声を掛けた。しかし、開催予定日が、GW明け直後の土曜ということで、「ちょっと集まり、悪そうだな」という予感が・・・。ほんとに、そんな悪い予感は良く当たる。直前になっても、いい返事がなかなか来なかった。「さすがに私一人だけというのは・・・」と、無理やりにでも、誰かの首に縄くっつけて、引っ張り出そうかと思案していたところに、1通の救いのメールが。noriさんだ!。何とか仕事にケリつけて、参戦できそうだとの連絡。まさに神様・仏様・nori様である。実は、今回の件で、Skyさんから「最後の最後にnoriさんあたりは参加してくれるのでは?」との意見があったのだが、まさにその通り!。さすがは気心の知れた二人。やるもんだ。
 というわけで、長い連休となったゴールデンウィークが明けたばかりのこの土曜、兵ちゃんと浦ちゃんが名古屋から上京し、noriさんと私の4名で、久々にオフミ開催となった。

●noriさん、一番乗り!

 いよいよオフミ当日。天候は残念ながら小雨。しかも、冬に戻ったかのような低い気温の予報が。ついこの前、初夏を思わせる夏日があったのに、この温度差は・・・。「いくら寒いといったって・・・」と、高を括って、長袖シャツ1枚で出かけた私。しかしこれが後で大きな後悔の素となる・・・。1Rに間に合うつもりでいたのだが、南武線に揺られながら、府中に向かう車中で、時計の針は間もなく10時。すると、携帯にメールの着信が。何とnoriさん、早くも府中に到着したとのこと。事前にこちらが「1Rから行きます!」と言った手前、立場無し。とりあえず「もうすぐ着きます」との返信をし、急いで府中に向かった。

●さむっ!

 競馬場に到着し、早速、noriさんにTEL。すると、正面スタンドの中段あたりに、席を確保しているとのこと。小雨のなか、長時間の立ちっ放しが体に堪える年齢へと近づきつつ我々には、願っても無い話だ。TELを右手、傘を左手に、スタンドを見上げながら、「どこだ?」とnoriさんを探すも、なかなか見つからず。リアル『ウォーリーを探せ』状態の私に対して、noriさんはいち早く私を発見してくれたらしく、見事に誘導してくれた。久々の再会。落ち着いた服装のなかに、洒落っ気を漂わす、いつものnoriさんがそこにいた。何気にこんな高い位置でのスタンド観戦は初めて。屋根に守られての高みの見物は、指定席には及ばないものの、それなりの優越感に浸らせてくれる。しかしここで、大きな誤算が襲い掛かる。・・・さむっ!!!!。容赦ない寒風の洗礼を受けることになった。「その格好は寒いでしょう」、冷ややかなnoriさんのコメントもまた容赦ない。えーーい!、人間、気合で何とかなる!。・・・風邪ひくな、こりゃ・・・。そんなやり取りのなか、早くもレースは3R。ここでnoriさんの『追い込み』が。ちゃっかり3連複でゲッチュー!。身も心も凍る一撃を、いきなり食らわされてしまった。

●凸凹コンビ、2年ぶりの東上!

 ここでグッドタイミング!。兵ちゃんからTELが入り、府中に到着したとの報告が。調子付いてるnoriさんをこの場に残し、1人、正面ゲートへ迎えに行くこととした。正面ゲート前に到着し、あたりを見廻せば、階段の上で待つ、背の高い兵ちゃんと、その後ろで前回同様、控えめに佇む浦ちゃんを、あっさり発見。2年ぶりの再会となった。私より一回り弱、年配ながら、スラリとした長身を保持する兵ちゃんに、私よりちょっと年下ながら、もっと年下に見えなくも無い浦ちゃん。前回にも感じたが、『趣味』の域でどうしてこのコンビが成立するのか、不思議で仕方ないのだが、とりあえず、お互い、再会を喜んだ。すると浦ちゃん、「このたびはオフミにお招きいただき、ありがとうございます」と、これまた前回同様、丁寧な挨拶を。変わってないなーと、ちょっと安堵。

●日刊スポーツデー

 この日の府中は『日刊スポーツデー』とかで、昼休みに矢部美穂とかのトークショーがあったり、日刊スポーツを持参した人はくじの抽選が受けられるらしい、といった情報を得ていた私は、当然のごとく、新聞ゲット。事前に兵ちゃん、浦ちゃんにも報告していたため、お二人も同じく新聞を用意していた。正面ゲート付近に立てられた臨時のテントが、どうやら抽選会場。早速、新聞を渡し、『処理済』の判子を押された後、抽選券を受け取った。いくつか賞品はあるらしいが、確か1等はジョッキーのサイン色紙だったような。しかも噂では善臣だったような。「善臣のサインはいらねぇ」と思いつつ、やることを済ませた我々は、早速、noriさんの待つ、スタンドへ向かった。

●すんなり『ジャンク』

 またもや『ウォーリーを探せ』状態に陥ってしまったものの、何とか席に到着。noriさんも前回のオフミで一緒だったので、再会だ。さあ、いよいよ気合入れるぞ!・・・という4Rがいきなり障害。早くも腰を折られてしまったので、早々と昼飯にすることにした。新装なった場内には、オシャレなカフェ風のところもあったが、迷わず、新館1Fのジャンクフードに突撃。カレーにラーメンに牛丼、何でもござれだ。ここで各自散開。好みのものをゲットし、立ちテーブルにて、会話を交わしつつ、空腹を満たした。

●生やべっち

 飯を食い終わり、席に戻るために歩き出すと、何やら場内に響き渡るキャピキャピした女性の弾んだ声が。そうだった!。昼休みに、日刊スポーツが誇る美人トリオ、矢部美穂に岩田久美に和田美保のトークショーがあるんだった!。これはいかん、早速、スタンドに戻ってみると、ウィナーズサークルのところにちょっとした人だかりが。あれだ。もう大変なことになってるのかなと思っていたが、あいにくの雨のため、意外に人が少ない。これはチャンス!。大して興味の無い『風情』を装った(!?)noriさんは遠慮するとのことなので、こちらは遠慮なく、兵ちゃん、浦ちゃんとともにGO!。傘が邪魔して正面からはほとんど見えないので、思い切りサイドに廻り込み、ようやく確認。生やべっちだ!。さすがはやべっち、テレビで見た通りに、可愛いし、何より、足首、ほせぇーー。やっぱ芸能人は違うなーーと、いまだに田舎者全開の感想を持ったのだが、そんなやべっち以上に気になったのが岩田久美。セレブな雰囲気で、何だよ、超きれい!。基本、日刊紙を買う場合はサンスポ派であるが、ちょっとこれにはやられたかも(和田美保はごくごく普通ということで)。左サイドから、岩田久美越しに矢部美穂を望むの構図。んにゃろ、そこの図体ばかりでかい、いかにも『ヲタ』な兄ちゃん、傘を下げるなっつぅの!。微妙にポジション調整しながら、とりあえずじっくり拝見できたので、満足満足。
 と、ここで浦ちゃんの『機動性』が活きる。デジカメ片手に右往左往。ズーム調整しながら、たむろう『ヲタ集団』を掻き分け、見事に激写。さすがは浦ちゃん!。満足そうな笑みを浮かべていたことは言うまでも無い。

●やっぱり『寒い』

 気を取り直して、いよいよ5Rから戦闘開始!・・・すると、こっそり、noriさんが3R/4Rと連続的中したことを報告。おいおい、いきなり先制パンチですか・・・。俄然、闘争心に火がついた我々、あらためて予想開始!。ヒャーーー!、さみぃーーーー!。闘争心の火が消えちゃいそうだよーーー。しっかり防寒対策を施した3人ですら、寒いのだから、一人軽装の私は一体・・・。エイ!、パドックチェックだ!、、と言いながら、席のちょっと上にある室内の馬券売り場に直行。パドックチェックという大義名分での『暖』取りであったことは、否定しない。
 この日はメインに京王杯SCがあるため、武豊が東上。頭の痛い存在であることに変わりは無いのだが、昔ほどの嫌悪感は無いだけに、この5R、あっさり武豊のフサイチシャナオーから勝負。勿論、パドックで確認した上での判断。しかし結果は、フサイチこそ来てくれたものの、昨夏以来のボーマンドの突っ込みを食らってドボン。厳しいスタートとなった。

●複勝馬券師、面目躍如!

 6Rは少頭数の為、早々に見送りを決めたなか、兵ちゃんは何やら狙っている模様。関東を主戦場とするnoriさんや私と違い、名古屋からの参戦の兵ちゃんと浦ちゃんは、やはり府中に来ても、気になるのは関西のレース。普段、見慣れているレースの方が、しっくり来るのは当然のことか。ここで京都6Rで勝負に出た。複勝馬券師である兵ちゃんの馬券購入は2パターンある。一つは、全競馬場の全レースをチェックし、穴っぽいところを狙ってくる正統派穴予想と、もう一つが、コレクションとしての面白馬名狙いである。既に午前中、京都3Rの『ホネマデアイシテ』がコレクションの仲間に加わったようだが、この6Rは実利狙い。単騎逃げが見込まれるマストビートゥルーを狙ってきた。場内テレビでは京都の平場も見られるので、そこでチェック。見事、540円を的中!。複勝馬券師の面目躍如。会心の的中であった。
 その後も、7R、8Rと何となくカスリながらも連続ドボンの私に、noriさんも午前中の勢いが影をひそめ、浦ちゃんはいまだ片目が開かずと厳しい状況。その一方、孤軍奮闘する兵ちゃんは、8Rでも、ヒカルマチェンドラ狙いがハマり、まずまずの成果を残す。そしてレースはいよいよ特別戦へと移っていった。

●一発でチャラ!

 9Rは夏木立賞。3歳500万下の一戦だ。人気は前走、ベンジャミンS2着のサイバーキングダムだったが、ここは関西馬・ソングオブウインドから勝負。ニホンピロファイブとニシンフリーダムを相手筆頭に、懲りずに3連複勝負だ。レースは、外からソングオブウインドが一気に抜け出し、これで軸は確定。人気薄のサクラマジエスティが2番手浮上。いい感じだ。問題は3着争い。そこにやってきたのがニシノフリーダム。「ニシノーー!」、、、これまでも何度かそれなりに叫んではみたが、空しい結果ばかりが続いていただけに、ここは力が入る。そして見事に3着に滑り込んでくれた。3連複・78倍。これまでの負けを一気に取り戻す的中であった。

●複勝馬券師、絶好調!

 俄然、調子に乗ってきての10R・是政特別。ダートの長距離戦だ。人気はブレーヴハート。休み明け2戦目で久々のダート。なんか怪しい・・・。ここはベテラン・グラスリアルパワーに賭けることにした。それでも『へたれ』な私、相手にはちゃっかり、ブレーヴハートにデイフラッシュと人気どころをチョイス。一発あるならチーフシャトーかなーと、★を叩き込んでおいた。すると、何と兵ちゃん、そのチーフシャトーを狙い撃って来た。むむむ・・・。レースはある意味、予想通り、人気勢が壊滅。なんとまあ、問題のチーフシャトーが力強く抜け出し、そこへ大穴・ミッキーシャーマンの追い込みまでハマる始末。更には京都10Rのエキサイトランまで立て続けにGET。いやいや、兵ちゃん、恐れ入りました。

●邪心の芽生え

 とうとう来ました、メインR。東京は京王杯SC。冬場のオープン戦を戦ってきた組と、高松宮記念からの転戦組という構図のこの一戦。実はここに、このオフミと因縁深いやつがいるらしい。前回、二人がここ府中にやってきてオフミを開いたのが、2年前の毎日王冠。その時にも出ていた馬・・・そう、テレグノシスだ。どうやら兵ちゃん、このテレグノシスは、買うと来ない、買わないと来るという、典型的な相性の悪さであるらしい。会って早々、この情報を耳にし、早速、兵ちゃんに、「今日は買うのか、買わないのか」、確認していた。そして兵ちゃんが出した結論は、、、「買わない!」。・・・よし、じゃあ『買い』だ、、、悪魔の邪心が芽生えた瞬間だった。

●歴史は繰り返される

 もう駄目だ・・・。ここまで何とか騙し騙し、耐え凌いできたが、もう我慢できない。とにかく、寒いんだよ、こんちくしょう!。ほんとは座ってのんびりメインを楽しみたいところであったが、皆に場内に戻らないかと打診。満場一致で採択されたことは当然といえば当然か。馬券売り場のモニターでパドックをチェック。テレグノシスも悪くない。が、、それ以上に、オレハマッテルゼが抜群の出来。59kgは楽ではないが、今の勢いならばと、素直に◎を進呈した。対抗には宮記念の雪辱に燃えるシンボリグランを置き、▲はほぼ無条件でテレグノシスに決定。これでどうだ!の3連複8点流しで勝負することに。
 場内からスタンドへ出たところで、手すりに寄りかかりながらの立ち見での観戦。noriさんは相変わらずの絞り込み3連単勝負。兵ちゃんはネイティヴハートの追い込み複勝狙いで来た。そしていよいよレース。ローエングリンが例によって先手を狙うも、外から一気にオレハマッテルゼがハナへ。緩やかなペースで流れを作る。伏兵は全て差し馬といっても過言ではなく、皆、虎視眈々といったところ。テレグノシスはマイポジションのしんがり追走。果たして届くのか・・・。
 そして直線。絶妙なペースで余力十分のオレハマッテルゼが持ったまま、後続が来るのを待ち構える体制。いつでも突き放せる状況だ。これは間違いないだろう。問題は2着争い。武豊に乗り替わって復活するかと思われたシンボリグランは、宮記念の悪夢に再び見舞われ、見事にふん詰まり。野郎・・・。そんな外を尻目に、出遅れた横山典のインセンティブガイが内から鋭く突っ込んできた。これとともに、馬場の真ん中からはネイティヴハート。げー!、◎△△の組み合わせは勘弁だよーー、泣きが入る。逆に力が入るのは兵ちゃん。来たーー!とばかりに気合が。すると、、、大外から1頭、ぶっ飛んでくる馬が・・・テレグノシスだ!。もはや1・2着はほぼ確定状態だけに、焦点は3着争いに。真ん中のネイティヴハートに、大外のテレグノシス。『買わないと来るんだよな』・・・兵ちゃんの嘆きが心地よく脳に響き渡る。「テレグノーー!差せーーー!」、人生の大先輩であろうがお構いなし。遠慮なく絶叫をぶちまかした。
 歴史は繰り返される・・・。ゴール前、テレグノシスがきっちり3着に滑り込んだ。30倍だか40倍だか、意外についてくれたことも嬉しい誤算。これでとりあえず『ちょい勝ち』決定。皆の心情を考え、喜びは抑えたつもりであるが、果たしてどう写っていたか・・・。

●たった一撃でプラス計上!

 続けて京都メイン・朱雀Sの発走。一つ当たると妙に強気になる小心者の私、「ここもモンローブロンドでいただきじゃないの?」。しかし世の中、そんな甘いわけが無い。直線、早々と失速。代わって大外から人気両頭、マルカジークにリボンアートがぶっ飛んできての叩き合い。3着にも内から突っ込んだサイキョウワールドと、追い込み競馬で終わった。ここで真価を発揮したのがnoriさん。見事に3連単的中!。予想大会同様、買い目を絞り込んでの3連単狙いだけにデカい。ここも40倍以上という思わぬ高配当で、午前中の貯金を吐き出した午後の分を、一気に取り戻して、こちらも『勝ち』。いやー、このあたりは勝負強い!・・・って、確か以前は勝負弱かったはずでは・・・(笑)。

●忘れちゃいけないこと

 早いもので、もう最終R。しかしここで重要なことに気づく。そう、あの『くじ』が当たったのかどうか。確認してみると、なんと引き換え期限が16:30ではないか。最終も大事であるが、万が一、善臣のサインでも当たってたら・・・って、特にどうってことはないが・・・。とりあえずスタンド上部の売り場から、正面近くまで降りていくことにした。シトシトと降り続く弱い雨も、寒さと結果から来る疲労を増加させるだけ。それでも、最後の大勝負、抽選会場に向かおうとした。・・・と、ここで浦ちゃんがぼそっと、「私はいいです」という意外な声が。ここまで、ほとんどこの回想録にも登場してこなかった浦ちゃん。普段の『燻し銀』な予想も、今日は残念ながら不発。唯一の『タコ』状態となっていた。最もダメージを負っていた浦ちゃん、『くじ』の結果を見に行く力すら失っていたのだ。ここまで『いい意味』でも『悪い意味』でもムードメーカーとなってくれていた浦ちゃんのこの言葉に、我々も返す言葉がなく、その場に浦ちゃんを残し、noriさんは最終Rを買いに、私と兵ちゃんは抽選会場に、それぞれ向かった。

●最後の最後に『オイシイ』なー

 あいにくの天候により、思ったほど盛り上がりに欠けたであろう抽選会場となっている特設テントには、寒いというよりもはや痛い、ハッピ姿の社員の兄ちゃん・姉ちゃんが、最後の一盛り上げを仕掛けていたが、我々以外に客はおらず、労せずにして、くじを引き渡した。確認する兄ちゃん、「残念でした」という無情の声が返ってきたのは、想定内のことであった。兵ちゃんも右に同じく外れで、我々の『祭』はここに終了した。もうここには用が無いと、戻りかけたその時、テント脇に、当たり番号が張り出されていることに気づいた。何気にその紙を通り読みしたなか、ふと、一つの番号に目が止まった。『0491』。ん?、、、、確か私が『0490』。兵ちゃんが『0492』。みんな、通し番号だったはず。ということは・・・。浦ちゃん、当たったんじゃないの?。賞品を見ると、『バスタオル』とある。もしかして・・・。
 早速、待ち合わせの場所に戻り、このことを浦ちゃんに報告。早速、『くじ』を出してみる・・・あれ?、どこ?、、、ここで浦ちゃんの『天然ぶり』が炸裂。なんでそんな、探さなきゃいけないようなところに入れてるわけ?。・・・と思ったら、実は財布の中にちゃんとあったりした。ちょっと元気を取り戻した浦ちゃん。一人、特設テントに向かっていった。
 数分経った頃合、浦ちゃんが戻ってきた。その手には、大きな包み。やはり『バスタオル』が当たったようだ。濃紺の大きな生地に、金色の刺繍で神々しく、『日刊スポーツ』の文字。・・・えーーー・・・。なんかもっとおしゃれに馬の絵でも入っているかと思えば、「宣伝じゃーーん!」。いやーー、これまで、渋い複勝予想を炸裂させた兵ちゃん、東京メインの3連複ヒットの私、京都メインで一発プラスのnoriさんとそれぞれがそれぞれのタイミングで主役を張ってきたわけであるが、結局、最後に美味しいところをごっそり持っていったのは、浦ちゃんだったというオチか。

●大いなる誤算

 最終Rは結局、誰も当たらなかったが、それなりにみんな、『見せ場』が作れたことで、収支はともかく、内容的には充実した第一部となったと思うが、さあ、これからが本番!。第二部の開幕だ!。今日はもしかするとナンチさんが出張明けでこの二部から参戦という噂もあったので、普段はこのまま府中ですぐに飲みに入るところ、今回は川崎方面に出ることにした。ただ、川崎まで待てないとばかりに、府中と川崎を結ぶ南武線の中間あたりにある、武蔵小杉あたりで飲もうかという話になった。
 東急東横線とのクロスタウンというだけで、何気なく武蔵小杉に決めたものの、実は土地鑑が誰もないという『行き当たりばったり』もいいところで、実際、降りてビックリ!、何も無い。普通のしなびた商店街だけということで、即座に川崎へと行き先変更。この会のオーナーとして、お恥ずかしい限りの失態を演じてしまったが、とりあえずこの話題はさっさと切り上げて、川崎到着としちゃおう。

●もうかよ!

 川崎駅を出て、最初に入ったのは、創作居酒屋『炎』。ちょっとこじゃれたお店で、入ってから「間違ったかな?」という印象を持ったが、とりあえず飲もう!。早速、中生でカンパーーーイ!。ひゃーー、いつでもやっぱりこの一杯が最高だ!。さあ、ゆっくり会話を楽しむかな・・・と思ったら、早速、兵ちゃんがかばんをごそごそ。まさか・・・。いきなり取り出しました!、数冊のカードホルダーにぎっしり並ぶは、兵ちゃんのコレクションである『面白馬名』の単勝馬券。・・・『もうですか』・・・と思ったのが私だけではなかったことは、noriさんの表情からも十分読み取れた。前回のオフミの時から兵ちゃんの目的は『競馬』よりも『これ』『あれ』だと言うのは感じていたが、今回も速攻で自分のフィールドに持ち込んだ格好だ。
 懐かしい馬や最近の馬、聞き覚えのある馬や全くの初耳の馬、『ダンスダンスダンス』『ラヴラヴラヴ』『ナイスナイスナイス』に、『ワナ』『ドングリ』。『サヨウナラ』『ゴキゲンヨウ』に、『ショウタイチョウ』に『チュウタイチョウ』、まあとにかく、いろんな馬名が次から次へと出てくる。しかもすごいのが、これらが皆、本物の単勝馬券であること。WINSまで買いに行かなきゃ、これだけ集まらないわけで、そのバイタリティはすごいの一言。一般的な市場価値では測ることが出来ない、まさに『宝物』だろう。

●羊の皮を被った・・・

 創作料理らしく、それなりに工夫を凝らした料理は、美味しいことは美味しいのだが、いかんせん、割高か。競馬帰りのおけら連中が立ち寄る場所ではないということで、早々に店を変える事に。今度の店は『さくら水産』。noriさんお奨めで、刺身が安くて旨いらしい。早速、突撃!、そして、あらためて、カンパーーーイ!。うんうん、確かにここは安くていい!。西船橋の『一源』、南浦和・府中の『白木屋』『魚民』に続き、新たに我々の『飲み屋リスト』に加わりそうだ。料理がうまけりゃ会話も弾むというもので、ネットの話、予想大会の話、兵ちゃんと浦ちゃんの繋がりの話など、大いに盛り上がった。このトークを引っ張っていったのは、noriさん。アクの強い関東オフミでは、どちらかといえば自ら会話をリードするというよりも、聞き手に廻りながら、冷静に会話の内容を吟味する役を担っていたが、どうやら『羊の皮を被っていた』ようで、実際は結構、積極的。頼みもしないのに、普段はNび太さんなどが担っている私への『毒』攻撃まで炸裂させる始末。「1回は結婚してみないとねー」、、って、いらんおせっかいじゃ(笑)、今は同じ『仲間』じゃろ(毒には毒を:笑)。・・・次回の関東オフミでは、その『羊の皮』、剥がしてやるからな(笑)。

●これが『真の目的』か

 それにしても兵ちゃんと浦ちゃんの関係は本当に不思議だ。同じ会社の上司と部下(今は直属ではないようだが)。それも一回り歳が離れ、性格も、落ち着いた感じの兵ちゃんに、どこか落ち着きの無い浦ちゃんという正反対。それが、趣味が同じだったとはいえ、一緒に上京までしてしまうというのは、そうはお目に掛かれない関係。これはこれで羨ましい関係と言えるのではないだろうか。
 そんなこんなに会話が一巡したところで、いよいよ来ました!兵ちゃんの『あれ』。またもやかばんを探り、取り出したのは、青と赤のトランプ。実は兵ちゃん、競馬のほかに、いや、競馬以上にと言える、『マジック』が趣味なのだ。前回もいろいろ見せてもらったが、今回も新ネタを大量に仕込んできたようだ。トランプやコインはもとより、ちょっとしたマジックグッズなど、おいおい、どれだけネタを仕込んできたんだというぐらいに、ほんとにいろいろ見せてもらった。兵ちゃんとnoriさんが隣同士、対面に浦ちゃんと私という陣形もあって、浦ちゃんと私がマジックのタネ探し、横のnoriさんは先にタネ明かしされて、我々を『おちょくる』というスタイルで、後半は盛り上がった。あまりにも社内でやりすぎて、逆に披露する機会というか、驚いてくれる仲間が減っているようで、まさに我々は絶好の『カモ』だったようで、途中、店員の中国系お姉ちゃんに、背中にしょうゆをこぼされても、寛大に許してあげたぐらい、満足だったのだろう。

●自分を変えるということ

 兵ちゃんのマジックショーが終わったところで、今度は浦ちゃんが何やらカバンから取り出した。それは、浦ちゃんが参加している『ミュージカル』のパンフレットと絵葉書だった。『A COMMON BEAT』と言う名のそのミュージカル。異なる文化・異なる歌と踊りを持った4つの大陸の人々が、お互いの大陸の存在に気づき、繋がっていくという、まさに『コモンビート』なものらしい。どちらかといえば内気な感じの浦ちゃんだけに、これには正直、驚いた。実は浦ちゃん自身も、そんな自分を変えたくて、新しい自分を見つけたくて、このミュージカルに参加したらしい。毎週末、稽古のために大阪まで出かけるというそのバイタリティは、そう簡単に出きる話ではない。『自分を変えたい』と口にするのは簡単であるが、それを実際に行動できる浦ちゃんを、羨ましくさえ感じた。
 でも、浦ちゃんの今のキャラも、いい味してて、みんなから好かれると思うんだけどね・・・(笑)。

●約束

 ほどよく酔いが廻り、だいぶいい感じに出来あがってきたということで、今回のオフミもお開きに。実に2年ぶりの再会となった兵ちゃんと浦ちゃん。お二人とも、以前と変わらず、元気そうで、仕事も趣味も、楽しんでおられるようだった。
 1年後になるか2年後になるかわからないが、「また必ずここに来る」、と強く宣言してくれた二人。また、『今度は名古屋でやりましょう!』とも言ってくれた二人。場所はどこになるかわからないが、今度会う時もまた、きっと同じ笑顔で楽しい時間を共有できるであろう。