1999/10/31 天皇賞(秋)の見解ステ研さん)
同枠に同じ脚質の馬が入る時、スタートから ゴールまで威嚇し合い、なぜかその2頭で決着することがままある。 個人的には、これがゾロ目で決まる一つの要因ではないかと思う。 ダイワテキサスとステイゴールド、どちらも悪く言えばジリ貧だが G1のような殺伐としたペースでこそ力を発揮できる2頭だ。 この時この舞台で同じ枠に入ったこの2頭の巡り合わせに賭けてみたい。
◎ステイゴールド
○ダイワテキサス
▲キングヘイロー
△メジロブライト
馬連6番から1.4.5.9.13.14.15.16 6の単勝
  5番から4.9.16

  [予想から受けた衝撃]
「思い入れ馬券師」ステ研さんの熱き思いをずっと感じてきただけに、このレースは、自分のことのように感動し、喜ぶことができた。自分で言うのもなんだが、これほどピュアな気持ちで賞賛を送りたいと思ったことはないと思う。

感動をありがとう・・・ステ研さん(当時の回想より)
 昨年3度、GTで連対してきたステイゴールドであるが、これまでは勝った馬の後を追うようにして上がってきた2着だったと思う。しかし、今回は、自ら先に動き、ゴール寸前、エアジハードを交わして先頭に立ったところを、大外から交わされたという、今までとは違う2着だったと思う。最も夢に近づいた瞬間だったのではないか。そして、彼のこの健闘を、誰よりも喜んでいるのが、思い入れ馬券師・ステ研さんに違いない。
 彼との付き合いは昨年の暮れからであるが、妥協を許さない大胆な攻めと、ひたむきに好きな馬を追いかける姿勢から、一気にその魅力に惹かれたのである。だから、今回のステイゴールドの好走は、本当に感動した。自分の予想ならともかく、他人の予想でここまで感動したのは、正直、初めてだ。
 実は、先週の秋華賞での「裏馬券」について、ある方とメールでやりとりをしたのであるが、そこで私は、この言葉が正直、好きではないことを告げた。その方からは、「予想は時が経てば変わるものであり、となれば、ネット上で公開した予想以外の買い目が増えても当然」というものであった。確かにその方の言うことも納得できるし、後で、「買おうと思ってたんだよな」みたいな愚痴をこぼす輩は最低だと思うから、それよりは自分の心に忠実に、馬券に反映させるべきだと思う。
 それでも、私が「裏馬券」を買わないのは、◎への思い入れが(良い意味にも悪い意味にも)少し違う次元にあるからかもしれない。私は、競馬の予想は一つの芸術だと思っている。そして、その芸術の良し悪しを決めるのが◎の存在である。だから、◎への思い入れは人一倍ある。だからこそ、おいそれと次のレースで見切りをつけるといった気になれない。ましてや同じレースで別の狙いを立てるなど(パドックをチェックするなど、新たな予想要素が加わるなら別だが)。それが「追っかけ」という形になるのではないか・・・。
 そんなもやもやした気持ちがあったからこそ、今回のステ研さんの的中に、自身、救われた感があった。ただ、我々も馬券を当ててなんぼの勝負師。感傷的な気持ちだけで競馬をやっていてもいけないとは思う。しかし、こういった形で結実した時、的中率・回収率などでは弾き出せない、金銭では味わえない、満足感・充足感があるのではないだろうか。
 恐らく、この考えに否定的な方も多いだろう。一口に競馬予想と言っても、個々に独自の理論があるわけだから、当然だ。ここに述べたのは、あくまでも自身の「好み」であって、決して他を否定しているわけではないので、そこはご了承いただきたい。ただ、的中率・回収率はともかく、的中した時の感動度合で、「思い入れ馬券」を超える理論は無いと思う。「10回の的中より1回の感動」・・・私はそれで満足である。最近、多忙で姿を見せないが、きっとジョーカーさんも、どこかで祝福してくれていると思う。ステ研さん、本当におめでとう。