蘭の会7月号



蘭の会TOPにもどる
Tokyoポエケット?
http://www.exist.net/poeket/


連載>サルレト



□蘭の会2005年7月号おてがみ 堀口和秀さんより


「バランス」
     

暑い日々が続いております。皆様はいかがお過ごしでしょうか。

どうしたら健康が保てるのか?
ネット上で見ても皆さん健康を求めてご苦労されているようです。

この問いは、おそらくどうすればいい作品が創れるのか?という問いに似ているような気がします。
皆さんは、これにどうお答えになるのでしょう。

仕事柄よく訊かれるのですが、健康の秘訣などは、特にこれといってないのです。

経験上、あえて言えることは、ふたつ。

一つは働き、よく食べ、よく眠る人は総じてみんな健康だということ。
暇な人は、体調を崩します。

暇だと、余計なことを考えますからね。
お金を使っても健康にはなりません。
そこそこは働きましょう。できればお金も稼ぎましょう。仕事ができれば、大丈夫。

もう一つ、「出し入れ」のバランスを少し意識するのは大切です。
食べ過ぎや便秘が悪いのは誰でも知っていますが、物事すべてにおいて、このことにちょっと意識を。

言葉でも、これは一緒ではないですか。

言葉を聴こうとするインプットと言葉をつむぎ出そうとするアウトプット。

人の言葉を聴かないと、その人の使う言葉はどんどんやせ細って、魅力の無いものになるでしょう。
聴いてばかりでアウトプットを怠ると、感性がだぼついて言葉が重くなるでしょう。

社会は、バランスをとることを許しません。
東洋医学ではやたらにバランスをいうのですが、これは昔から社会が個人的なバランス感覚を許さなかった証の一つです。
だから、働きすぎたら風邪にでも罹って、休んでやりましょう。

世の中には、歳をとるごとに体のつらさが増す、という幻想があります。
そんなことは無いのですよ。社会的に責任やプレッシャーが増し始める30代から50代。
時間が自由になるお年寄りよりも、自由な時間のないこの世代に一番「我慢」を感じます。
この我慢がもとで、体の調子を崩している人は多いのです。

適当に働いて、少しはサボりましょう。
当たり前ですか?

これが当たり前になったら、僕は別な仕事を探します。

皆様、どうぞお健やかに。





□堀口和秀さんってどんなひと??
鍼灸師。1969年 埼玉県生まれ。
大阪市長居で堀口鍼灸院開業。
プログにて言葉の癒し日記「公園前より」公開中。
http://blog.drecom.jp/horis
http://www.oct.zaq.ne.jp/horis/


過去ログはふみばこでお読みいただけます
蘭の会TOPにもどる

会員随時募集中/著作権は作者に帰属する/サイトデザイン・芳賀梨花子