蘭の会、まだ見ぬ友人の恋人たちへ
ザ・ピアノマン 合田 清
アンソロジーの上梓、おめでとうございます。また読ませて頂き、感謝致します。「原初、女性は太陽であった」と誰かが言いましたが、私にとっては女性は
「月」。
日々刻々と変化し、満ち、そして欠け、命の始まりと終わりと、その生理と支配する。
光、銀色に輝くかと思えば、ゴーダ・チーズの如くとろりとした乳黄色となり、温かいかと思えば冷たく、時には熱い涙を流させ、大地震の前には赤く光ると
いう月…。 青い水の星、地球とは切っても切れない糸で結ばれている月。私は月を愛しています。
24編の詩には、このような変幻万華の女心が、詩というフォルムをとって現れていて、私は楽しくもあり恐ろしくもあり、首をすくめる思いさえ致しまし
た。「情念」というものが感じられ、これは男にとっては全くの謎であり刃向かえないものであるからです。
ことばは人の心を結ぶ大切なものです。それを使って詩を「する」ということには、相当な覚悟と責任感が必要でありましょう。そうでなければ「詩人ごっ
こ」に堕ちてしまいます。世の中には実に様々な「ごっこ遊び」があって、つい最近、私は「伝道ごっこ」としていたあまキリスト教会をぶっつぶして差し上
げました。辛くても悲しくても、真実には月を向けるべきだから!ようやっと私も、真実に音楽をやっているという自覚を持つに至りましたが、かなりの年月
と試練が必要でした。2度3度、もう止めようかと思ったときもあり、でも今ここに来て良かったと感謝し、愛を以って奏でています。
「継続は力」と申します。蘭の会の皆様もどうぞ末長く続けて下さいますように、心よりお祈り致します。また「結び目」の美しさにこそ愛があることを思い
ながら、本日は筆を置きます。どうぞ、おきばりやして!
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