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絶対評価の通知表


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絶対評価の通知表−− みんな3以上になったかな?

新しい学習指導要領が4月から実施されて数ヶ月、絶対評価による通知表が子どもに渡された。そこにどんな評価が書き込まれていたのだろうか。一人ひとりの子どもの通知表を横からちょっと覗いてみたい。良くなったかな?暗い表情になった子はいないかな?

 今回の学習指導要領では、教科書の内容を3割削減し、これを最低基準とした。どの子も理解できるようにという願いを込めてのことだという。そして、学習の評価方法を相対評価から絶対評価に切り替えた。

 絶対評価に切り替えたということは、クラスや学年の中で、否応なく段階別割合別に割り振られることはなくなったということ。70点とっても2などということはなくなるということだ。一人ひとりの学習の成果がそのまま評価として反映されるということになる。

 だから、先生がこの単元ではこれだけ理解するのが最低基準として作成した問題に取り組み、それぞれの生徒がその目安を超えれば、「合格」ということである。今回の指導要領はどの子も理解しうる最低基準ということであるから、理論上はクラスに1や2のつく生徒はいないはずである。

 ところが、実際には、この指導要領下においても1や2をもらう子がいるという。最低基準をクリアできなかったと判定された生徒達である。これはどう考えればいいのだろうか?

 学習指導要領で定めたことは最低基準ということは建前上の説明だったのか、それとも教師の授業の問題に帰すべきものなのか、それとも「お前は基準以下の生徒だ」と生徒の努力や資質に還元してしまえるものなのか。

 もし、最後のものだとするならば、その子は救われようがない。今までは指導内容は上限であり、テストは相対評価だということでまだ救われていた生徒も、「最低基準を踏まえた授業をしテストをした、しかるにお前は…」となった時、この子をどういう評価で救い上げることができるのだろうか。


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