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−子どもの心と命のために−
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| 子どもを通して教育が見える、大人が見える、社会が見える。そして何をしなければならないかも見えてくる。 原っぱや路地は消え、子どもたちの歓声も聞こえない。“教育”という名のコンクリートジャングルがあるばかり。 子どもたちはいったいどこへ行ってしまったのか。あの笛吹きが連れて行っってしまったのだろうか。 再び子ども達の歓声を蘇らせるために、今、私たちに何が求められているのだろうか。
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| ■邂逅−−人と言葉との出会い−−バックナンバー ◆「9歳の壁」というのがあるそうだ。人は12歳までに抽象思考ができるようになる自然なプログラムを持っているが、そのプログラムに逆らって幼少期に先行学習やパターン学習をさせると、考える力が育たず具象思考から抽象思考に変化する「9歳の壁」を乗り越えられなくなるという。たとえば、暗記力と計算力で満点をとっていた子が高学年になると学力不振に陥る。それは考えない習慣をつけさせ、マニュアル人間を作り出すからだという。これは今流行りの百マス計算や知的早期教育への警鐘である。本書は、抽象思考をする前の幼少期における体験的学習の大切さを説きながら、このことを体系的に明らかする。 糸山泰造著『絶対学力』
◆吉本隆明の著作はいつも刺激的だ。『ひきこもれ』の中で氏は言う。どんな職業の人であろうと、まわりからは一見無駄に見えても「分断されない、ひとまとまりの時間」を持つことが必要だと。「人間の性格は胎内で人間として身体の器官がそろって働くようになった胎児のころから一歳未満の乳児のころまでのあいだに、主に母親との関係で大部分が決まってしまう」とも言っている。あえて専門家が語ろうとしなかった領域にまで彼は切り込む。おそらくこれは真実なのだ。しかし、これは単なる親や家庭での教育批判の言葉ではない。 ◆「もしかしたら私は私の中にすむ、小さな女の子に誘われてここに来たのかもしれません」 皇后さまがスイス・バーゼルで開かれた国際児童図書評議会(IBBY)創立50周年記念大会で行ったスピーチの一節。読書の恵みや喜びを語る優れた言葉は古今東西数多くある。魂が魂を打つからであろうか。 このスピーチには他にも傾聴すべき言葉がある。 「子どもの生命に対する畏敬と、子どもの生命を預かる責任に対する恐れとを、同時に抱いていた」 子育てをする世の全ての方々に贈りたい。 ◆永六輔さんたちが同じ誕生日の淀川長治さんを食事に招待した。その時、淀川さんはこう言って断ったという。 「私は母といっしょに過ごします。誕生日というのは、自分が祝ったり祝われたりする日ではありません。お母さんに感謝する日です。母と食事するなり、いなければお墓に行くなり、母を考えて過ごす日です」 ◆「長野県を夜明け前に戻してはならない」(田中康夫氏) 信州の詩人・作家、島崎藤村は小説『夜明け前』で日本の矛盾に満ちた近代への歩みを描いた。 田中氏は眠った長野県を叩き起こす「目覚まし時計」に譬えられたが、大差で敗れたのは鳴り止まない姿勢を批判した女性候補の方だった。が、夜明けには程遠い。まだまだ鳴り続ける必要がある。民主主義とはすぐに眠りこける奴なのだ。 ◆ここに書かれているのは、単なる「建築家から見た子どもとあそびに関する一考察」の類ではない。R・カイヨワの「めまい」の論考など遊びに関する原理的なものから具体的な調査まで広い視野と深い洞察を内包しながら平易な落ち着いた口調で語られている。だが、子どもの育ちに対する危機を強く感ずるあまりか、その穏やかな論調の下から、不意に激しく熱い生の感情が噴出す。 「総理大臣、あなたの国の子どもたちはいま危機に瀕 しています。心のストリート・チルドレンになっているのです。手を差しのべてください。創造力の枯渇した子どもたちに未来はありません。」 |
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