2001.04頃 記
2002.03.17かなり編集
2003.01.14さらに編集

ADDって?!

「ADD(注意欠陥障害)

 ひょんなことから出会った本で知ったこの言葉。私ももしかするとこの、ADDという障害を抱えているかもしれないーとの危機感もありましたが、悩んでいる人の多い割にADDについての情報というものが極めて少ないことが気になったので、この機会に、ADDについて、広く認知してもらいたいと思い、本を参考に簡単にまとめてみました。
ADD(注意欠陥障害)寡動性  何事にもやる気がでない状態で、頭の中も常に混沌としている状態が、慢性的。情報処理能力、整理能力が、極端に劣っている事が特徴として挙げられています。鬱病と診断されることも。 
ADHD(注意欠陥障害):多動性  寡動性のADDとは逆の症状が見られる。落ち着きがないなど、目に見えて行動に現れる。幼少期にただ落ち着きの無い子ということで片付けられてしまい、正しい診断がなされないまま成人することも多いといいます。

「片付けられない たち」(WAVE出版)

この本との出会い・・・

ある日メ〜ルの広告欄の中に、ドキッとさせられるこの本の題をみつけたのは、

以前に勤めていた会社の同僚でした。

「片付けられない女っ?!」これを見てすぐ、私が思い浮かんだそうで、私に

教えてくれたのでした


そんな経緯からなんとな〜くこの本を手にとったのです。そして、この本で初めて、

ADDという言葉に出会い、
この障害で苦しむ人の多さに驚いたのでした。

わたしのADD的生活

 最初にも挙げたとおり、厳密には寡動性(ADD)多動性(ADHD)の二つがあるそうで、

わたしはどちらかといえば寡動性のほうに近いと思います。

寡動性ADDの主な症例として、整理整頓能力の低下、欠如が挙げられています。

症状や環境が悪化し、発見・診断が遅れ、進行すると、鬱(うつ)病になるともいわれています。

一般的には鬱病と診断されることのほうが多いかも知れないということでした。日本ではまだ認識

だけでなく、専門機関、専門医が少ないという問題もあるようです。

 
 私は、整理整頓、片付けの類が非常に下手で苦手。会社のデスクもいつもごちゃごちゃ。

傍から見ればとても仕事のできる状態でないこともありました(冷汗)。自分ではこの状態でも何が

どこにあるのか把握しているので、特に不便も感じていなかったのですが・・・。当然、こんなデスク

では周囲の人もあまり良い気持ちはしないですね。
 
 でも、頭ではいけない、片付けなきゃって思っている。だけどどうしょうもなくなってしまうのです。

目の前に積まれた書類の山をみるととたんにどうしたらよいか分からなくなってしまうのです。

片付けられない、片付け切れないことを自覚しているので、常に物や書類であふれた中で生活して

いくしかないような状況になってしまいます。でも
、書類をなくしたりといったこともなく、業務に支障

がない為今のところ致命傷にはなっていないのです。だから余計そのままにしてしまったりすると

いう悪循環を招くのだと思いますが・・・。



わたしにとっての「片付け」 とは。。。

  実際片付けたいけれど、何からどう手をつけていいのか、どうしたら良いのか分からず、途方に

くれる毎日・・・。当然家の中もごちゃごちゃなので会社でも家でもこの状態の繰り返し。少なくとも

私生活には悪影響でています。会社ほど緊張感のない家の中では物がどこに行ったかわからなく

なることもしばしば。常に片付かない、落ち着かない状況で生活しています。

「片付ける」という作業自体がものすごく苦痛。片付けようと気負って始めても、片付けの最中で

出てきた少し前の本に読み耽ってしまったりと、どうしても他の事に気持ちがいってしまうのです。

 行動に一貫性がなくなり、「片付け」に関して集中力を大幅に欠いてしまうこともあります。また時

には作業に入る前にどういう風に整理するかということを考えることに時間をかけ、それだけで疲れ

てしまったりと、「片付け」は私にとってかなり気の滅入る作業になってしまうわけです。

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ADDで整理整頓能力の低下と共にあげられるものは情報処理能力の著しい低下。

 コレは致命的かも知れません。仕事をしている時、錯綜する情報を効率よく的確に迅速に処理

していかなければならない場面に遭遇することがあります。そんな時
、自分の許容以上の情報が

入ってくると、頭の中の整理整頓もきかなくなってくるのです。いわゆるパニック状態です・・(ーー;)

 会社で事務処理上重要なファイリング作業。私はこれがもっとも苦手。膨大な量の情報、書類を

自力で振り分け、分類、整理しなければならないという状況に一番弱い。できないんです!(ToT)。

ADD、ADHDまたはこれに類似する症状に悩み、苦しみながらも、物や情報であふれる部屋や

世の中に埋もれてしまって、もがいている、常にそんな状態で生活をしていて、周りとの共生、自分

との葛藤、混沌とした社会生活の中で押しつぶされそうになりながらも懸命に、このことを隠して

生きている人も多いといいます。
私も以前は隠しまくっていましたが、人の力を借りないとどうしよう

もないことも多く、隠してばかりもいられなくなっていました。このことに気づいたのは、社会に出て

仕事をはじめてからでした。
「私はこれが苦手」って素直に言ったほうが自分も気分的な面で解放

されるし、業務上目立った支障が出ることもありませんでした。

ADD,ADHD的な自覚症状を持った人は、対外的に人並みの生活をしているように見せかけなけれ

ばならないから、
人並みに生活する為には裏でかなりの労力を使っていると思います。

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ADD,ADHDはともに、社会環境やこれまでの生活環境が大きく影響しているといわれます。ADDは

ADHDに対して、行動していない状態というのが多く、幼少の頃は大人しい、とか、内向的と思わ

れ、整理整頓能力の欠如はあまり問題視されないし、子供の頃は大人の手助けを大いに受ける

ことができるので、自覚症状もあまりなく、私生活でも支障を来たすことがないので、よほどの事が

ない限り、障害として診断、発見されにくいという反面で、どちらも以前は子供に多く見られるものと

思われていたようです
。どちらも専門医であってもその診断は難しいようです。成人して、生活や

仕事に支障を来たし始めはじめて発見、診断というケースもあり、最近では成人、とくに女性に多く

見られるということも報告されています。

 また、まだはっきりと解明されていないのですが、遺伝という説もあるということで調査も進められ

ているようです。

ちょっとしたきっかけから出会った本で私自身も初めてADHD、ADDについて知ることができ、

そしてまた、実際多くの人が苦しんでいることも知りました。そのことで少し安心感も生まれた気が

します。

この問題は、当事者だけでなく、周りも一緒にこの障害に向き合っていくことで苦悩を抱えて生きて

いかなければならない人が少しでも減る事を願っています。周囲の人々の理解と、協力が不可欠

なのです。
 
 最近は、テレビなどでも片付けられない人の生活ぶりが放送されていたりします。しかし大半は

ADHD及びADDの説明もなく、ただ、だらしのない生活をしている若者、情けないと、この障害の

影響を全く取り上げず、ますます世間の理解を遅らせる原因となっているようにも思われます。

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