【今月のトピック】    診療科リレー解説
第12回 「のどが詰まる・食べ物がつかえる」

 『のどが詰まる』あるいは『のどがつかえる』と訴えて消化器内科を訪れる方がたくさんあります。食事のとき以外に何時もつまった感じがしているが、ものはスムースに呑み込むことができるというのであれば、のどの癌の心配はまずありません。咽頭喉頭異常感覚症と呼ばれるいわゆる神経的な症状です。身近に癌の患者さんが出たりするとよく起きります。「心配で食べ物がのどを通らない」と昔から云うではありませんか。
 咽頭喉頭異常感覚症はちょうどネクタイを締めるあたりのつまったような感覚で、食事に無感関係に感じられ、ものを呑み込むときにしみたり痛んだりしないのが特徴です。しばらくすると自然に治ってしまいます。どうして起きるのかよく分かっていませんが、心配なら内視鏡で調べてもらいましょう。
 「食べ物がつかる、しみる、水やみそ汁で流し込む」というのであれば、明日にも耳鼻咽喉科あるいは消化器内科を受診して内視鏡検査を受ける必要があります。ファイバースコープが良くなったので、簡単に検査できます。癌や食道狭窄の心配があります。進行が早く根治が難しい食道癌も、ごく早期であれば内視鏡で簡単に切除できます。時には魚の骨が引っ掛かっていたり、水なしで呑み込んだ錠剤が食道内で溶けて食道潰瘍が出来ている場合があります。
 「呑み込むときにむせる」というのであれば、嚥下に関係する神経の障害であり、脳梗塞や神経炎が疑われます。神経内科を受診するとよいでしょう。