相談事例47の相談内容と回答(H13.4.16)
●相談文
20才の女です。中学3年くらいから頭痛がありました。頭が痛くなって、保健室で熱を測ってみても私の平熱は多分36.1〜2度のはずなのに頭痛がして熱を測ると35度とかに下がってしまいます。頭痛が強いと熱が下がるのです。何回か測ってみても35.8とか35.5とか…。
ちょっと前まで薬局でバイトしてて頭痛がするたび頭痛薬を飲んでいました。そのせいか今は頭痛になってしまってから薬を飲んでも効果が遅い気がします。
病院にも行った事があるのですが、一度目は生理不順のせいといわれ「セデス」をもらい、また別の日に違う病院にいったら熱が下がるのは関係無いただの「風邪」といわれました。
私がなる頭痛はだんだん痛みが現れる感じで頭の一部がズキズキと痛みだし動くと脈うつように痛みが強くなります。前にちょっと痛みがあったけど寝れば治ると思って薬も飲まずそのまま寝たら痛くて目がさめたこともあります。
以下は、頭痛相談システムでの選択した内容です。
性別: | 女性 |
年齢: | 20〜29歳 |
今回の頭痛の部位: | 耳の上(側頭部) |
今回の頭痛の部位: | 後頭部(うしろあたま) |
いつから始まったか: | 昨日〜3日前 |
頭部打撲歴: | 頭や顔を打ったことはない |
過去の経験と比較: | 以前から同じような頭痛が続いている |
痛みの程度: | 眠れる |
痛みの程度: | 我慢できないほどの激痛 |
痛みの程度: | 激痛だがじっと横になれば軽くなる |
痛みの性質: | ズキズキッズキーンとくる |
痛みの性質: | ズキンズキンズキンと脈打つように続く |
痛みの性質: | 鈍痛 |
痛みの性質: | 圧迫・しめつけられるような痛み |
始まりの様子: | いつとはなしに(なんとなく)頭痛を感じ始めた |
始まりの様子: | 次第に強くなり、数十分〜1時間で激痛 |
始まりの様子: | 目が覚めたら痛かった、痛くて目が覚めた |
随伴症状: | 目がチカチカする・まぶしい |
随伴症状: | 顔や目が赤く充血する |
頭痛の治まるとき: | まったく痛くない |
憎悪するとき: | ストレスで憎悪 |
憎悪するとき: | 仕事中、勉強中におこりやすい |
憎悪するとき: | 前にかがむと痛い |
軽快するとき: | 風呂にはいる |
一日の経過: | 午前中に痛く午後には比較的よい |
一日の経過: | とに傾向はない |
朝目覚めたとき: | 痛いこともある |
短期的な経過: | だんだん軽くなっている |
最近継続している症状: | 耳鳴り、頭鳴り |
最近継続している症状: | 鼻水・咳・痰がある |
最近継続している症状: | 仕事の能率があがらない |
最近継続している症状: | 眼前の視野に見えにくい部分がある |
最近継続している症状: | 体がだるい、疲れている |
最近継続している症状: | 気分がすぐれない |
最近継続している症状: | 肩こり、首筋の痛み |
既往歴: | 片頭痛、頭痛もち |
既往歴: | 蓄膿症、鼻つまり、中耳炎 |
●回答文
中学生頃からの頭痛で、選択されたような症状があるとすれば、まず、典型的な片頭痛でしょう。肩こりや鼻詰まりなど、他をうかがわせる項目もありますが、大筋はまず間違いないでしょう。片頭痛は生理の前後に出ることも多く、また、忙しい仕事から少し解放されたときに起こることもあります。頭痛が強いときに0.3〜0.7度ぐらい熱が下がる理由はよく分かりませんが、自律神経反応と思われます。こうした微妙な症状によく気がつかれるのも片頭痛体質の特徴です。片頭痛の治療は最近かなり変わってきました。まず、片頭痛の頻度が少ない(月に数回程度以下)ときは、頭痛薬を頓服としてのみます。この際、以前に使われていた頭痛の特効薬といわれる血管収縮剤はあまり使われなくなりました。一般の頭痛薬で十分です。出来れば、痛み始めたら出来るだけはやくのんで下さい。我慢してからのんだり、吐き気がでてからのむと、まず効きません。片頭痛体質の方は薬嫌いの方も多く、薬をのまないで我慢する方も多いようです。それで、一眠りすると軽くなる場合が多いのですが、目覚めたときに頭痛が再発し、2,3日続く方もおられます。頭痛が頻繁で毎日頭痛薬をのむようになれば、頭痛薬ののみ過ぎです。頭痛薬が効かなくなってきます。そのときは、片頭痛体質を抑える薬(ミグシス、テラナス)を
毎日のみます。これは病院で処方します。さらに、我慢できないほどの激しい頭痛のときや吐き気がでてくれば、病院で注射(イミグラン注)をすることもあります。質問者の場合は、このほかに、普段気分がすぐれない、肩こりがある、などのストレス性の頭痛や鼻炎などが加わっている可能性があります。病院の頭痛外来、神経内科、脳神経外科、などを受診し、相談してみてください。