相談事例18の相談内容と回答(H13.2.20)

●相談文
 初めて相談させていただきます。32歳、独身、某大手電機メーカー関連会社勤務11年、母親と二人暮し、父親は平成5年に死去です。該当科目は神経内科、病名は強迫神経症、このごろご無沙汰ですがこころの健康相談センター通院中。
 書きたいことはいっぱいありますが、かいつまんで症状を書きます。
音に敏感となりイライラする。特に子供、幼児の声、泣き声そして周りの人の口のクチャという音、食べる音。バカみたいなあくび、ガムの音・・・。マナーの悪い人間が憎い。電車内での足広げ、足投げ出し、携帯電話、ヘッドホンステレオ。気のつかない人間、付けようとしない人間。人前でも平気に口を隠さずに咳をする人、大あくびをする人、無駄な音を立てる人(ペンをカチカチ、小銭をチャリチャリなど)、
といった具合なので、日常生活そのものが常にストレスの原因だらけで気の休まる時間がなく、自分の中では常時戦闘体制<交感神経の活発化>にあり、通勤中でも(またこれが長い!>本を読んだり眠ったりすることができず「いつまた周りから不快なことをされるか」と気になって仕方ない。自宅は自宅で休みの日は近所のクソガキ<失礼>がうるさく、またとなりの幼児の泣き声が毎日聞こえてうんざりしている。近所との折り合いも悪くなっている。最初はがまんしようと努力したが、いまは相手の出方に不満を感じ、仲直りする気はもうとうない。現在小康状態。でもいつ爆発するか自分でもわからない。となりを憎みさえしている。
府立病院に一時通っていたが、薬も副作用ばかり目立って効果なくカウンセリングも話は聞いてくれるが具体的な改善策というものを言ってくれず、行っても仕方ないと思い近頃は行っていません。
たしかにこの病気は治りにくい、ということですがなんとかならないでしょうか?本当にすがる思いでメールを送ります。


●回答文
まず、あなたのような病気を治療する専門科は神経内科ではありません。病名(強迫神経症)も、ご文面から伝わってくるお悩みの様子も神経内科ではなく、精神神経科の病気と思われます。
まず、今の病院で、精神神経科を受診して下さい。すでに、心の健康相談センターにかかっておられるとのこと。そこの医師は精神神経科の専門医ではありませんか。それならばそのままでいいですよ。そして、専門科の薬やカウンセリングも気長に受けるようにして下さい。薬の副作用のことや、カウンセリングで具体的な改善策が出てこないのも、すべてざっくばらんにうち明けて相談されたらいかがですか。とにかく、自分で勝手に治療を中断されてはいけませんよ。もしもそこが自分にしっくりこない、ということであれば、そこの先生に断った上で、他の病院の精神神経科を紹介してもらってたずねて行かれても良いですよ。自分にしっくりくる精神神経科医と出会うまでいくつかたずね歩かれるのもやむを得ないかもしれませんね。
以上です。