携帯端末を考察する


Windows CE 2.0について今思うこと

 Pilotをこよなく愛し、これに勝るPDAはない!と豪語されるみどりさんから「どりあんさんのお勧めのCE機はなんでしょうか?」というご質問をいただきました。ちょうど昨日来のWindows CE 2.0日本語版の発表ラッシュで、CE機の選択肢がまた増えてしまって確かに悩ましい状況になったといえますね。
Pilot  携帯端末の選び方は当然使う人の使用目的によって全然違ってくる訳です。みどりさんの場合、外出先でのメール処理はPilotではなくてMobileZをご使用とのこと。メール用途ならばキーボード付きが欲しい、ということでCEマシンを検討していた矢先の2.0日本語版登場。これだ!と思って飛びついてみたものの、スペックを見ているうちに「何か違うぞ」となってしまったんですね。つまり、NECのMobile Gear IIも日立のPERSONAも筐体がCE1.0より大きくなるわ、駆動時間は短くなるわ、重くなるわでいいことなし、これではCEである必要性がなく、Win95のサブノートでいいではないかという訳だ。
 さーてどうしたものか、ということで私なりに思うことを書いているうちに、もしかすると同じようにWindows CEの今の流れに疑問視する方が結構いるのでは?と思い、このレポートを取り急ぎアップしてみようという気になったのです。
  • まず、CE 1.0はとても遅い。CE 2.0日本語版が出る今となってはMobile Gear CS12/CS13やCASSIOPEIA A-51/51Vという選択はもはやお勧めできない。

  • サイズ、電池寿命、価格、メール用途限定で選ぶなら、CS13というのはアリかも知れない。

  • CE 2.0日本語版は発表されたばかりで、当面の選択肢はNECが3/20に発売するMC-R500MC-R300しかない。メールが主な用途ということであれば迷わずモノクロ版のMC-R300だ。MC-R300は匡体はモバギMK並なので、タッチタイピングでもイライラしない。

    Cassiopeia
  • ただMC-R300のサイズは幅245で重さも670gと、結構かさばるから評価が別れるところだ。確かにこの辺だとWin95サブノートでもいいという話になる(サブノートよりはWinCEの方が安くて電池は持つ、といったところだが)。

  • 総合的にはカシオのCE 2.0英語版CASSIOPEIA A-20(写真右上)がサイズ、速度、機能、価格等で最もバランスが良いと思っているが、日本語のメールを通すためにはいろいろ面倒な手順が必要なので万人向けではない(A-20日本語版が出れば話は別だが)。

    HP620LX
  • 5月に発売になるHP620LX日本語版(写真右下は英語版+付属クレードル)は10万円を切るという話が本当ならば、かなり魅力的。CS13等と比べて一回り大きいが、キータッチもいいし内蔵アプリの起動キーも便利。ただしカラーなのでバッテリの持ちが悪い上、単3電池で駆動させられない→出先でバッテリ切れの場合に困る。

  • Pilotユーザならば、春に英語版が出る予定の「Palm-size PC」を狙うという手もある。英語版なので、日本語メールを通すための手順はA-20並に必要となる筈だが、CE 2.0でサイズはPilot並、というのは悪くない(CASSIOPEIA E-10NINO 301 / 02)。

  • ただし「Palm-size PC」の入力はソフトキーボードか手書き認識。頻繁に出先でメールを利用するのには向かない。結局、みどりさんの場合、Pilotの環境を整えてPilotでメールを扱う方が楽かも知れない、ということでアラララ、Pilotで十分という結論になってしまった...(^^;)
後日談:ちなみに、みどりさんは本当にこの手の携帯マシンがお好きなようで、5月の日本語版を待たずに英語版HP620LXを入手されたようです。付属のクレイドルに載せると、サブノートと区別がつきまへんなぁ(笑)

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※ このレポートは3月12日にアップ(4/10更新)したものです。既に各社のCE 2.0マシンも出揃いましたが、サイズ/速度/機能/価格の総合バランスが最も良いと評価していたCASSIOPEIA A-20の日本語版が近々デビューらしいです(7/10追記)→A-60のことです(9/2追記)。


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Last-modified: 4/10/98
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