ポラリティー
Polarity / EKOS
ショートコメント
●磁力を使ったサイエンスなゲーム、しかしてそのプレイは禅にも通じる???
Scientific game which uses magnetic field. And the play lets us a field
of Zen ???
published |
designed |
players |
time |
2005 |
Douglas Seaton |
2 |
1 hour |
磁力を使った不思議なゲーム
1980年代にダグラス・シートンが発明したという磁力を使った不思議なゲーム、それが「ポラリティー」です。
しかし、あまりに斬新過ぎたのか、商業的には成功できず姿を消してしまいました。
その後、長きに渡って奇妙なテイストを賞賛するわずかなコメントから入手したいと言う人がいても、ほとんど出物がありませんでした。
そして、このゲームはどんどん幻の傑作(?)となっていきました。
今年、EKOS社が消息不明だったダグラス・シートン氏の許諾をついに得て再版し、改めて多くのゲーマーが実物を目にすることができるようになりました。
写真はEKOS版です。全てのマグネットを連結した状態で紙筒に入れ、その紙筒に布製のボードを巻き付け、これを布製の細長い外袋に入れてあります。
旧版にはダブリングキューブが付いていたらしいのですが、今回はないようです。
関連ゲーム
●デジタロン
●カヤナック
●ヴィラパレッティ
ファイナル・コメント
独創性という点ではトップクラスのゲームで、物理法則を利用した新規性があり、文字通りの「発明」です。
器用さと経験がものを言うので、スキル差のある対戦には難がある気がします。しかし、それを置いても一生に一度はプレイしてみて、磁力のハンドリングの難しさを味わって見て欲しい気がします。
磁石を使ったゲームとしては、「デジタロン(ショーグン)」や、「カヤナック」などもありますが、磁力の手応えをこれほど実感させてくれるのは「ポラリティー」が随一だと思います。
ルールの詳細は、moon gamerサイトに、ほとんど日本語版解説書とも言うべき記事がありますので詳細は省くことにします。
要は初期配置で置いたディスクに対して、磁場を利用して自分のディスクを傾斜配置していき、手持ちのディスクを全て使い切るゲームです。
ところが、磁力の加減でディスクがくっついしまったり、傾斜していたものが倒れたり、プレイエリアから出てしまうと罰則があります。
盤上の磁石が増えていくと、どんどん磁力の相互作用が複雑になり、複数枚スタックしたものができると予想外に強力な磁場を持っていたりして、プレイはどんどん難しくなっていきます。
手先の器用さと経験がモノを言うスキル系のゲームですが、良くあるバランス系ゲームとはまたテイストが違っていて、実際に磁石を持ってプレイしてみると、その引力と斥力のバランスの悩ましさに唸ってしまいます。