フラグ
Frag / Steve Jackson Games
ショートコメント
●ヴァーチャルワールドで派手にドンパチ、死んでも何度でも復活できる究極の戦闘ゲームFRAGをボードゲーム化
If it moves, shoot it. Fighting in a virtual world. Boardgame of the Ultimate computer game.
published designed players time
2001 Philip Reed 3-6 60+ minutes
究極の戦闘ゲームのボードゲーム化
 「フラグ」とは近未来のコンピューターゲームです。
 仮想空間の中で種々の兵器を使って戦闘を繰り広げます。死んでもすぐに復活ができます。何人を仕留めたかで勝利を争うという究極のバイオレンスゲームです。
 この未来の仮想バイオレンスゲームを現代のボードゲームにした‥というのが、このSJGの「フラグ」なのです。

 ゲームルールは比較的単純で、難しいことを考えずに派手にドンパチできるようになっています。キャラクターデザインで、先ず3つのパラメーターに7ポイントを割り振ります。最低でも1ポイントを各パラメーターに割り振ります。
 体力は、ダメージの受けにくさや、運べる武器の数を規定します。
 スピードは、移動力やジャンプして飛び越えられる距離を規定します。
 正確さは、射撃できる回数や射撃の精度を規定します。
 あとは適当なシルエットのコマを選んで、ボード上のスタートポジションを決めてセットアップすれば準備完了です。移動し、武器を拾い集め、他のプレイヤーを攻撃し、ひたすら戦い続けます。 
関連ゲーム
●カーウォーズ
●ガンスリンガー
●グラジエーター
●風の谷のナウシカ
ファイナル・コメント
 暴力を題材にしたゲームというのは、ウォーゲームを初めとして少なくないと思うのですが、「暴力をエンターテイメントとして楽しむ」という世界を想定しているので「フラグ」は非常に生々しい感じがします。
 その意味ではスティーブジャクソンの昔からある「カーウォーズ」も同じなのですが、車ではなく生身で戦うのでさらにこちらの方が生々しい気がします。
 もちろん仮想世界での出来事で実際に殺傷するわけではない‥ということになってはいるのですが。
 個人的にはちょっとやりすぎていただけないかなと思いますが、拡張キットが出たところから見てそれなりに商業的には成功したのでしょう。 
デスマッチ、ファイアーゾーン
 このゲームではボード上の特定のマスに入ると、カードを手に入れることができ、武器や防具や様々なガジェットを入手できます。武器には原始的なものから未来世界ならではのものまで、対人兵器としては過激に過ぎるものも満載です。
 本編だけでも相当に凄いことになっているのですが、さらに拡張キットが出て事態はエスカレートしています。
 第一拡張キット「デスマッチ」では、新たなマップが追加になりダブルマップでチームプレイができるようになりました。チームプレイの競技方法も様々なバリエーションが設けられています。
 第二拡張キット「ファイアーゾーン」では、溶岩世界の上に設けられたという設定で危険な溶岩が随所に顔を見せている強烈なマップが追加になりました。
 武器や効果にも新たなものが加わっています。
 しかし、基本は同じです。
 「フラグ」本編の副題は「動くものを見たら撃て」でしたが、「デスマッチ」の副題は「まだ動いているならもう一度撃て」です。「ファイアーゾーン」の副題は「アリーナはさらに熱くなる」です。