ルナー・ロックアウト
Lunar Lockout / Binary Arts
一言で言えば‥‥
君は母船から出て宇宙空間で船外作業中
ところが君のポッドの操縦が突然、前進後退以外効かなくなってしまった
You are alone in the space working outside of Mothership.
Suddenly your pod cannot response except forward and reverse.
プレイ人数 |
1人 |
プレイ時間 |
好きなだけ |
ルール難度 |
二次元パズル |
デザイナー |
Hiroshi Yamamoto |
入手状況 |
republished in 2000 |
宇宙空間な制約の二次元パズル

ルナーロックアウトは、パズルです。
宇宙空間で母船から出てポッドに乗って作業中だったのです。一緒に5体のロボットも作業しています。貴方の指示で動くロボットたちです。
ところが突然様子がおかしくなりました。前進と後退以外の操作がまったく効かなくなってしまったのです。貴方は母船への緊急ハッチへと戻らねばなりません。ところが問題があります。宇宙空間ですので慣性のため、一旦、移動し始めると、なにかにぶつからないと止まることができないのです。このため貴方は他のロボットを利用して上手く手順良く方向転換やロボットの移動も組み合わせてハッチへ辿り着かねばなりません。
ということで、5×5のボードに赤い貴方のポッドと、5体(問題によっては少ないことも)の作業ロボットが散在しています。ポッドやロボットを順に移動して、ポッドを中央のハッチへとゴールさせます。問題なのは上述した通りなにかにぶつからないと止まれず、簡単に盤外の宇宙空間に飛び出してしまったり、逆にみな団子になって動けなくなったりしてしまうことです。

パズルとしての面白さ
「ルナーロックアウト」は、独特のパズルです。パズルというとぎゅうぎゅう詰めのところから出るようなものが多く、たとえば同じバイナリーアーツの「ラッシュアワー」は交通渋滞からの脱出をモチーフにしています。ルナーロックアウトでは逆で、驚くほどに広い場所に数個しかコマがありません。ところがこれが曲者なのです。
自由に見えて実は不自由だということがすぐにわかってきます。この辺の不思議な感覚がいかにも宇宙空間で、モチーフに似合った浮遊感をもたらしていると思います。このため最初はテクニックが見えにくく焦点がつかみにくい感じがあります。
ただし、コマの数が少ないということは手が広くありませんので帰納的な解き方が有効だったりもします。一度、コマが団子になるとすぐにデッドエンドになるので、手数もそれほど深くありません。このためパズルとしては、どちらかと言えば易しい方に入るように思います。
その意味では普段はパズルはやらないボードゲーマーの方にも十分すすめられると思います。
ちなみに問題は全部で40問。難易度の易しいものから難しいものまで揃っています。
回答がすべて用意されていますが、回答よりも短手数の別解が見つかるものがいくつかありました。
ご参考までに書いておきます。
問題14:12手→9手:EURU,BLDL,XURU
問題24:7手→5手:CLU,XRUL
問題27:7手の別解:BD,XL,EU,BLU,XUR
問題30:10手→6手:DR,AR,EU,CRD,XD
問題31:10手→9手:BL,EURDL,BDR,XUL
問題33:7手の別解:AD,XUL,BDR,EU,XR
問題35:10手→8手:XR,AD,BDL,DR,XDLU
問題38:12手→10手:DD,XR,AR,BD,XU,DR,XDL,AD,XR
関連ゲーム / 類似ゲーム
よく似た感覚のボードゲームとしてハンスイムグリュックの「RASENDE ROBOTER」があります。ロボットを同様なルールで移動させて目的地へ運ぶ最短手数を入札して、プレイして実証していくという多人数ゲームです。ただし、こちらは外壁が使えるので浮遊感覚は薄いです。むしろロボットロボットした感覚が強まっている感じです。こんな説明で分かりますか?
