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ブロックマニア
Block Mania / Games Workshop

一言で言えば‥‥

隣のブロックのヤツになめられてたまるもんかい!

ジャッジドレッドのダークな21世紀における区画紛争ウォーゲーム

こんなゲーマーにお薦めしたい

本格的なウォーゲームは無理だけど戦闘系ゲームをちょっとやってみたい方に

作戦よりノリで戦う気合いの戦術級ゲームを求めるゲーマーに

プレイ人数 2人
プレイ時間 2−3時間
ルール難度 シンプルなウォーゲーム
デザイナー リチャード・ハリウェル
入手状況 絶版久しいレアアイテム

ブロックマニアの設定
ブロックマニアのボックス
「ブロックマニア」は、ブリティッシュコミック「ジャッジドレッド」の世界で起こる紛争「ブロックマニア」を扱った二人対戦ボードゲームです。

生憎とわたしは寡聞にして原作を知らないのですが、スリーパー4号さんからB級SFゲーム掲示板に有力情報をお寄せいただけました。

それによると、「ジャッジドレッド」は「2000AD」というSF/ファンタジー専門漫画誌に連載されていた作品です。
舞台は、核戦争後の地球で、一種のシェルター都市であるメガシティ1です。メガシティは、イギリス的な階層社会で、すごい金持ちと狭い集合住宅に詰めこまれた低所得層とジャッジたちの世界です。
「ブロックマニア」は、こうした低所得層のアパート同士の抗争がテーマになっています。低所得層は常にストレスにさいなまれているため、ちょっとした事でもすぐに暴動を起こすのです。
ジャッジは現地裁判権を付与されたスーパー警官で、最高の知能と肉体を持つエリート達です。こんな感じでドレッド他のジャッジ達は毎回起こるさまざまな事件を次々に解決して行くのです。
ブリコミの特長である、暴力性とシニカルな物語、そして非情な主人公という3大要素を押さえたこの作品は大人気作となり、「2000AD」誌の看板作品だったということです。

ブロックマニアでは、プレイヤーは隣のブロックと抗争を戦う住民となります。両者の間で勃発したブロックマニアはヒートアップしていきます。この紛争を止めに途中からジャッジが介入していき、一人また一人と留置所送りになっていき、最後にはブロックマニアは沈静化されてしまいます。この時点で相手のブロックに、より大きなダメージを与えていた側が勝利します。

ブロックマニアのシステム

「ブロックマニア」の基本的な仕組みはそれほど複雑ではありません。プレイヤーは手番になるとダイスを2ケ振り、その数だけアクションポイントを得ます。これを使って手持ちのユニットを活性化して移動させます。その後、戦闘を解決します。最後にカードを1枚補充します。
ただし、実際にはかなりルールは多くなっています。まず戦闘方法が多様なのです。射撃と白兵戦くらいは当たり前ですが、ルーティング(モノ漁り)、落書き、放火、消火まで6種類があります。

またカードですが、表がマニアカード、裏がジャッジカードになっていて、最初にランダムに半分に分けます。前半はマニアカードとして使用し、戦闘の補助などに使用します。これが尽きると、プレイヤーは残るカードはジャッジカードとして使用せねばなりません。ジャッジカードにより騒動を起こした両陣営のメンバーは順に留置所送りになっていきます。

マップは画像を見ての通り、それぞれのプレイヤーの集合住宅のタテ断面図になっています。各メンバーのコマは、敵のブロックに向かって射撃し、突入して破壊し合います。地上階以外にも、自動歩道や、ビル間シャトルなどで結ばれており、中には空飛ぶヒーロー(?)のようなものもいるので、立体的な戦いとなります。

ブロックの住人たち
住人たち
ブロックの住人たちを少しご紹介して置きましょう。
そうすると、ブロックマニアの世界がどんな世界か、少しイメージできるかと思います。
いちばん左は、シティデフェンスです。彼らは組織された自衛団です。コマの下側に書かれている数字は、左が活性化コストです。シティデフは良く訓練されており、活性化コストが最低の1になっています。
その次がヴィジランテです。彼らは非合法な武装集団なのですが、実のところ大抵のブロックにはこのテの違法集団がいるのです。右下のオレンジ色のAマークは、彼らが武装していることを示しています。この武装には様々な種類があり、ランダムにチットとして引かれます。彼らがいかなる怪しい兵器で武装しているかは、それが火を吹く瞬間までわかりません。
三番目はモブ、4番目はジュヴです。モブはブロックの一般的な不満住民で、ジュヴはワルガキどもです。いずれも活性化コストが高く、動きは鈍いですがブロック防衛の主戦力と言って良いでしょう。
5番目はファッティーです。彼らは21世紀の飽食社会の産物で1トンにも及ぶ巨体を持つ怪物的な人間です。その巨体による突進攻撃は恐るべき威力を発揮します。
最後が(自称)スーパーヒーローです。彼らの飛行能力は、相手のビルの窓に落書きをする際に劇的な威力を発揮します。ただ、あくまで自称なのでそれほど凄いヤツという訳でもありません。

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ブロックマニアの難点

「ブロックマニア」は,プレイアブルな2人対戦ゲームです。ノリでサクっとプレイして楽しいゲームに仕上がっていると思います。

ただ、それにしては一つ問題があります。それはルールの分量が多いということです。戦闘の方法が6種類もあったり、カードや住人やビル内の各ブロックに特殊ルールがあるため、全部を使いこなそうとすると結構、大変です。予習して、ソロプレイで練習して‥‥という感じになってしまうでしょう。

もっとも実際には、プレイしてみるとそれほど大変でもありません。知っているプレイヤーに手にとって教えてもらえば、細かいルールは出てきたときに‥‥ということで、取りあえず始めてしまえるでしょう。ただし、「知っているプレイヤーに」という前提のために、最初に誰かが読んでおかねばならず、その人は結構ホネです。

あとイギリスのゲームの常として、英語表現が語彙豊富に書かれていて術語の統一性が低くなっています。また、それほどルール的には記述が深くないので、いろいろと疑義の発生する懸念もあります。

そんなこともあって、あまり真剣に研究して勝敗を争うようなものではないように思います。どちらかと言えばノリを重視するプレイヤーにお薦めしたいゲームです。

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関連ゲーム / 類似ゲーム

ブロックマニアは2人対戦ゲームですが、さらに大規模な紛争もあります。これはメガマニアと呼ばれいて、これを再現する拡張キットが「メガマニア」です。これを使うと、4ブロックまで参加できるようになります。

ジャッジドレッドの世界を題材にしたゲームとしては、同じメーカーの
「ジャッジドレッド」があります。

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