ニョロニョロビリビリ
NYORONYORO BIRIBIRI / パペルクリエイション
一言で言えば‥‥
ヤンソンの傑作童話ムーミンに登場する謎の電気生物ニョロニョロを集めよう!
ほいほい捕まえられそうに見えて実際そうなんだけど,突然ビリビリっと来ることが!
こんなゲーマーにお薦めしたい
ムーミンたちが好きで,その中でも奇妙なニョロニョロが大好きという貴方に
プレイ人数 |
3−5人 |
プレイ時間 |
15〜30分 |
ルール難度 |
ファミリーゲーム |
デザイナー |
??? |
入手状況 |
店頭で見かけなくなってきたが実態不明 |
ニョロニョロを捕まえよう!

フィンランドの童話作家 トーベ ヤンソン の描き出したムーミン谷に住む魅惑的な住人たち。
カバが立ちあがったような茫洋としたした雰囲気の主人公ムーミンと,その一家。隣人のスノークとノンノン。さすらいの旅人スナフキン。臆病者のスニフ。コレクターのヘムレンさん。‥‥。
ムーミンの一族は,本当はムーミントロールと言ってファンタジーのモンスターとして登場するトロールの一族だと言うのを知っている人は果たして多いのか少ないのか‥‥。
とまれ,北欧のどこかにあるらしいムーミン谷とそこの住人たちのお話しは,筆者の少年時代から今にいたるまでずっと一定の人気を保ちつづけています。
その中に出てくる季節に伴ってどこからどこへ行くのか陸地も海も乗り越えてニョロニョロと渡りを続ける奇妙な電気生物ニョロニョロ。彼らの生態はほとんど明らかにされておらず,ムーミン谷の住人でさえ知らない部分が多いようです。物知りを気取っているスノークも,旅をして本当に物知りなスナフキンも,マニアックなヘムレンさんも知らないようです。
この「ニョロニョロビリビリ」は,主人公たちを差し置いて,そんなニョロニョロを題材にしたカードゲームです。ニョロニョロを誰よりも多く捕まえた人が勝利するのですが‥‥。ところが,いつあのビリビリで感電してしまうかわかりません。

ニョロニョロビリビリのシステム

左の写真がコンポーネントです。かわいらしい(?)ニョロニョロのコマと,一山のカードが入っています。
ゲームはとても単純です。ニョロニョロの絵が書かれたカードをどんどんめくっていき,その指示に従うだけです。
カードゲームとしては,いわゆるバースト系のゲームです。欲しいだけカードを引いて良く,上手く行けばたくさん手に入れられますが,バーストするカードを引いてしまうとなにもかも失ってしまうという仕組みです。
ギャンブル的なスリルと駆け引きを楽しみ,他のプレイヤーの持っているニョロニョロの数と自分の持っている数を睨みながらどこまで引くかを決めます。
率直に言って,「どうということはない」ゲームなのですが,特殊カードのルール設定や枚数のバランスが良くできています。序盤から中盤に掛けての蓄積にも意味があり,一方で終盤の逆転の夢もあります。そこのところのバランスが良くて,ゲームのどの段階のプレイにも意義があるようになっている(もしくはあるような気にさせてくれる)のです。
ミソは,引いたカードが一定数に達したところで区切りがついて次のプレイヤーに回すようになっているところです。このため,一発勝負で無限に引こうとする乱暴なプレイができなくなっています。その一方で,この時にジャストで区切りに到達するとボーナスが与えられるようになっているのもワンポイント。
またニョロニョロを場から取ってくるだけでなく,他のプレイヤーからもらえる特殊カードがあるのがミソです。このためにプレイヤー間の作用が発生してゲームを賑やかにしています。同時に一人の独走にブレーキが掛かっていて,また土壇場での逆転の機会を適度に大きくしています。
あとは定番ですが,なにもかも失うカードもちょっとだけ混ざっています。これはバースト系のゲームでは,お約束でしょう。
関連ゲーム / 類似ゲーム
ムーミンを題材にしたカードゲームとしては,「ニョロニョロパレード」というのも同じパペルクリエーションから出ています。ムーミンのキャラクターグッズではスナフキンの人気が高いように思うのですが,ニョロニョロもなかなかの人気のようです。
わたくしごとになりますが,数年前のUFOキャッチャーでムーミンのシリーズが出たときにニョロニョロがその寸胴で引っかかるところのない体型とレアリティの設定もあって,シリーズ中でももっとも取りにくかったのを思い出します。ニョロニョロ一匹のために,足しげくゲーセンに通ってニョロニョロが取れる位置にあるのに出会うのを待ち,ここぞというときに投資してゲットしたのを思い出します。
