インストール手順

 インストールの大まかな手順を説明します。Makefile や form.html の編集の細かい部分は,後のセクションで解説します。

《まず,ネットワークに接続する前に,以下の作業をします》

(i) Makefile の書き換え

 パッケージを展開すると,たくさんのファイルの中に,Makefile.orig というファイルがあるはずです。このファイルを,Makefile(または makefile)という名前でコピーします。あとはこのファイルを,Web ページが置いてある環境に合わせて書き換えます。

 書き換え方法は,§4で解説します。

(ii) form.html を書き換え

 みこと CGI は,メッセージ一覧&入力画面を,form.html ファイルにのっとってレイアウトします。内容は,ほぼ普通の HTML ファイルです。
 このファイルを書き換えることで,掲示板のタイトルやレイアウトを変更したり,機能制限をしたりする事が出来ます。書き換えは,普通のエディタでも結構ですし,Netscape Communicator の Composer などの,HTML ファイル作成ソフトでも大丈夫です。

 書き換え時の注意については,§5で解説します。

《以下は,ネットワークに接続しての作業です。》

(iii) ftp でソースなどをプロバイダのサーバに送信

 ftp ソフトで,プロバイダのサーバに接続し,新たにディレクトリを作ります。
このディレクトリは,public_html や WWW などの,Web で公開するファイルを,入れておくためのディレクトリ(プロバイダによって,名前が違うと思いますが)の下には,作らない方がいいでしょう(作る必要がありませんし)。

 そして,そのディレクトリの中に,先ほど書き換えたファイルを含めた,パッケージに含まれていたファイルや,i, ii で新しく作ったり書き換えたりしたファイルなどを,すべて送信します。

 ftp ソフトに,ディレクトリ丸ごとを,送信する機能があれば,それを使って,ファイルの入っているディレクトリを,丸ごと送信してもいいでしょう。

 以下では,ユーザーディレクトリ直下に,mikoto というディレクトリを作り,その中にすべてのファイルを入れたとして,話を進めます。

(iv) telnet で接続して make を実行

 プロバイダが提供している telnet サーバに,telnet クライアントソフトを使って,接続します。
 接続して,ユーザ名と,パスワードを入力すると,最初にメニュー画面が出てくるプロバイダが多いと思います。そのメニューの中に,「シェル」といったようなメニューがあれば,それを選択します(詳しくは,契約しているプロバイダが,提供している情報を,参照してください)。これで,

akagi%

という感じのプロンプトが表示されたら,シェルに入れたことになります。
ここで,ftp で作ったディレクトリに,cd で移動します。

cd mikoto

 次に,make を実行します。

make

これで,ビルドが開始します。

 ビルドの途中で,

Admin-key:

という表示が出て,ビルドが止まったら,管理者削除用パスワードを入力します。このパスワードで,書き込みの削除が出来ます。他の人にはわかりづらく,自分にとっては覚えやすいパスワードを入力してください(アルファベットと数字で 64 文字以内)。

 すると次に,

One more please :

と表示されますので,先ほど入力したパスワードを,間違えずに,もう一度入力してください。間違っていなければ,ビルドが続行します。

 もしここで,なんどやっても「One more please」が出るようでしたら,いったん make を中断して,もう一度 make しなおしてくだい。中断させる方法は,Telnet クライアントによって違いますが,Tera Term の場合,ALT+B です。
 中断させたときに,画面にタイプした文字が表示されない,といった状況になったら,reset コマンドを実行してください。

 特にエラー無くビルドが終了したら,mikoto.cgi というファイルが作成されているはずです。最後に,

make install

を実行して,インストールを実行してください。特にエラーが出ていなければ,インストール完了です。後は,Web ブラウザで,閲覧したり,投稿したり,削除してみたりして,ちゃんと動作しているか確認してください。URL は,

http://〜/mikoto.cgi/read

というふうに,最後に「/read」がつく事に注意してください(「/read」をつけないと,正常に動作しません)。

 正常に動作している事がわかった場合は,送信したファイルはもうサーバに置いておく必要がないので,すべて削除してかまいません(ローカルにあるファイルは,保存しておいてください)。ディレクトリごと削除する場合は,rm-r オプションをつけて,

rm -r mikoto

とします。


SUZUKI, Mitsuhiro <s_mitu@os.rim.or.jp>