介護支援専門員 実務研修受講試験案内範囲より歯科関連分野から15問作成しました。
この試験の対象者は主に福祉系のかたです。介護支援専門員 実務研修受講試験範囲の確認はご自身でお願いします。なお、予想問題ではありません。
第1回歯科関連 練習試験問題集の範囲を以下に示します。
1、{中項目}介護技術の展開{小項目}口腔ケア
2、{中項目}起こりうる合併症の理解から
{小項目}(口腔内の問題)(医師、歯科医師への連絡、情報交換)3、{中項目}居宅療養管理指導
{小項目}口腔管理-(歯科衛生指導の意義・目的)(歯科衛生指導利用者の特性)
介護支援サービスと口腔管理-(歯科衛生指導)
問題1、唾液について正しいものを2つ選択して下さい。
- 唾液に希釈洗浄作用はあるが抗菌作用はない。
- 総義歯を安定させる因子に唾液の緩衝作用が大きい。
- 唾液には体液平衡の維持作用がある。
- 抗うつ薬の副作用で唾液の分泌が抑制されることはない。
- 薬を服用すると唾液から排泄されることがあり、これは唾液の排泄作用である。
問題2、高齢者の歯の特徴に関して正しいものを3つ選択して下さい。
- 高齢者は歯根が露出していることが多く、その理由は噛んで磨り減った結果である。
- 高齢者の歯根は歯ブラシで清掃すべきでない。
- 高齢者の歯根の虫歯は、入れ歯の安定性にも関係する。
- 高齢者の歯は歯根部と歯冠部が比較的見分けやすい。
- 高齢者の歯根は歯ブラシで摩耗していることがある。
問題3、口腔清掃に関して正しいものを3つ選択して下さい。
- ブリッジは取り外して清掃するのが基本である。
- 総入れ歯のかたでも歯が残ってることもあるので口腔内の観察は大切である。
- リンシング(洗口)で出血がないかを観察することも大切である。
- 人工歯根(インプラント)は清掃してはいけない。
- ブリッジはみがきのこしやすい場所のひとつである。
問題4、歯科衛生指導に関して正しいものを3つ選択して下さい。
- 歯科医師や歯科衛生士が作業療法士と連携することも大切である。
- これまで老人保健事業では、歯科検診や予防が積極的に行われ高い成果をあげてきた。
- 8020運動は介護保険創設により開始され国民の義務として介護保険法で規定されている。
- 高齢者の歯科衛生指導では、大きな手振り身振りが必要なこともある
- 8020運動は医療費の抑制効果も期待できる。
問題5、ひとの犬歯に関して正しいものを2つ選択して下さい。
- 犬歯は前歯に分類される。
- 犬歯は臼歯に分類される。
- 犬歯は、前歯でも臼歯でもない独立した歯である。
- 犬歯は、糸きり歯と呼ばれている。
- 犬歯は「犬の歯に似ている」ので歯根のことを指す。
問題6、高齢者の歯根が露出した歯に関して正しいものを2つ選択して下さい。
- 高齢者の歯根の全体は、エナメル質が非常に薄いのが特徴である。
- 歯と歯の間の隙間が広いので清掃は洗口が中心である。
- 露出した歯根のほとんどは象牙質なので過敏である。
- 歯ブラシで磨耗しやすい。
- 高齢者の露出した歯根にも歯石が沈着する。
問題7、歯垢に関して正しいものを2つ選択して下さい。
- 食塊を「歯垢」と定義している。
- みがき残しは「歯垢」になる。
- 歯垢と歯石は歯ブラシで落とすのが基本である。
- 歯石は磨き残すところに溜まりやすい。
- 歯垢は虫歯の原因であり、歯周炎の原因にはならない。
問題8、口腔清掃で大切な事項を3つ選択して下さい。
- 歯と歯の間の隙間の清掃。
- 麻痺があり自分ではどうしても清掃できないところは介護者が手伝う
- 歯根は歯ブラシで磨り減りやすいので適切な指導が大切である。
- 歯の噛み合う面の清掃はフロッシングが適している。
- 糖尿病の患者さんの歯周病は薬物療法が重要で口腔清掃は効果がない
問題9、歯の構造に関して正しいものを3つ選択して下さい。
- 正常な子供の乳歯は20本である。
- 正常な成人の歯の数は、28〜34本である。(親知らずを含める)
- 正常な成人の前歯の数は、12本である。
- 健康な歯は口腔内から観察できる部分より骨に埋まっている部分が長い。
- 硬い石などを噛んだとき反射的に脳に伝えるセンサーは、歯の噛み合う部分のエナメル質にある。
問題10、歯科治療に困難を来する(難しく)ことが考えられる疾患を3つ選択して下さい。
- 痴呆
- 脳梗塞
- パーキンソン病
- 歯髄壊死
- アフタ性口内炎
問題11、オーラルディスクネジア(OD)に関して正しいものを3つ選択して下さい。
- 高齢者に見られる特発性オーラルディスクネジアがある。
- 向精神薬などによる薬物性オーラルディスクネジアがある。
- 口腔内にスプリントが入れられていることがある。
- オーラルディスクネジアを持つ高齢者の総入れ歯は、義歯の安定がよいとされている。
- オーラルディスクネジアは、口唇や顔面の不随運動であり舌には生じない。
問題12、口腔内のチェックポイントに関して正しいものを3つ選択して下さい。
- 粘膜に異常があると洗口で出血がみられる。
- 舌は口臭の原因になることがある。
- 長期間入れ歯を使用しないと歯が移動して入らなくなることがある。
- 入れ歯が原因で口腔内の粘膜に異常が生じることがあるので注意が必要である。
- 歯周病は歯肉の病気であると定義されている。
問題13、摂食嚥下障害に関して正しいものを2つ選択して下さい。
- 摂食嚥下障害は脳血管障害の後遺症として生じることがある。
- 嚥下性肺炎は口腔内の細菌が関与してることが多い。
- 摂食嚥下障害のかたは毎日体温測定をしなければならない。
- 総入れ歯のかたは義歯を取って就寝するので、嚥下性肺炎になりにくいとされている。
- 唾液の分泌の少ないかたはバクテリアの繁殖力が少なく嚥下性肺炎になりにくい。
問題14、入れ歯の基礎知識に関して正しいものを2つ選択して下さい。
- バネで入れ歯を支える歯は、バネに汚れが付着するので清潔が保たれる傾向がある。
- 入れ歯が口臭の原因になることがある。
- 歯をたくさん失ったかたは、局部床義歯よりブリッジが適している。
- 局部床義歯は、通常セメントで固定し取り外しができない構造である。
- 入れ歯の基礎知識は、介護支援専門員が歯科医師に伝えるべき情報に必要な知識である。
問題15、介護支援サービスと口腔衛生指導に関して正しいものを2つ選択して下さい。
- 口腔衛生の知識や普及は、歯科関係者の役割なので介護支援専門員はサービスの調整以外に関わるべきではない。
- 積極的に歯を守ろうとしない要介護者の場合、サービス担当者会議の検討課題にすることも大切である。
- 課題分析に口腔衛生に関する項目が含まれていないのが実状である。
- 口腔衛生の知識の普及、口腔のリハビリテーションに介護支援専門員の存在は大きいので積極的に関わるべきである。
- 保険制度の創設に伴い、麻痺を伴うかたの摂食訓練、嚥下訓練等の実施は、施設整備の充実かつ大規模に行われており、全身のリハビリと一体化したシステムが築かれた。
お疲れ様でした。
- 介助者は、口腔内の清掃は爽快感を確認して終了とする。
- 歯間ブラシを使用して歯と歯の間の歯石を取り除く。
- 高齢者の1本だけ独立している歯の清掃は歯ブラシを使用しない。
- 口腔内のバクテリアに効果の高い薬用口腔洗浄剤で洗口した場合、ブラッシングは必要ない。
- 薬用口腔洗浄剤の使用は、適切な使用法を守り副作用やその他異常がないか観察や注意が必要である。
- 薬用口腔洗浄剤の洗口は入れ歯を取り外しておこなう。
- ブリッジに歯垢は付着するが、入れ歯には歯垢は付着しない。
- 歯周病には歯周ポケット内の細菌が関与している。
- 歯周ポケット内は清掃しやすい。
- 臼歯には、大臼歯と小臼歯がある。
- 正常なひとの犬歯は4本である。
- 噛んで磨り減ったものを、歯の咬耗という。
- 前歯は、中切歯、側切歯、犬歯に分類され、上下左右の合計は12本である。
- 中切歯の上下左右の合計は8本である。
- よく噛むこととは、力一杯硬いものを食べることができることを指す。
- 歯科治療の目的には、機能回復(失われた機能を回復する)がある。
- 咀嚼筋の萎縮が認められる場合は、硬いもの強く噛む訓練を直ちに開始する。
- 自力で口腔内の清掃ができない要介護者を、医療介護関係者による口腔管理の無関心や放置は、介護放棄であり虐待行為に等しい。
- 床ずれも歯周病も清潔の保持が大切である。
- 痴呆や失語を有する要介護者の歯科治療は、難しいか困難なことが多い。
- 要介護者の食欲低下は口腔内にも原因がないか確認する。
- 失語症を構音障害という。構音障害も失語症という。
- 失語症は右片麻痺と左片麻痺で生じる頻度は変わらない。
- 不随運動は舌には生じない。
- 食事は、噛む回数を増やし、よく噛み砕くと唾液の分泌が促進される。また、咀嚼筋の萎縮も予防できる。